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2020年1月1日(水)

主張

2020年の幕開け

新しい政治をともに開く年に

 2020年が幕を開けました。世界も日本も歴史を前に進める大きな流れと、それに逆らう動きがせめぎ合う激動の年明けです。

 国民世論にことごとく反してきた安倍晋三政権は「桜を見る会」疑惑に続き、カジノ汚職に直撃され、行き詰まりが一層あらわになっています。昨年は、市民と野党の共闘が一段と強まり、安倍政権に対峙(たいじ)するたたかいが画期的な前進を遂げた1年でした。共闘の力をさらに発展させて安倍政治を終わらせ、野党連合政権を実現し、新しい政治をともに切り開いていこうではありませんか。

越年した国民の怒り

 国民が声を上げれば、どんなに強い権力を持つ相手であっても、政治を動かせる―。それを実感させる新しい年の始まりです。

 安倍政権は「桜を見る会」疑惑幕引きのため昨年、臨時国会の閉会を強行しましたが、その後も首相による私物化の実態を示す新事実が次々浮上しています。国民の怒りと不信はおさまりません。

 さらにカジノ汚職で安倍政権のカジノ担当副大臣だった現職衆院議員の逮捕が国民の怒りをかきたてています。カジノは安倍政権の成長戦略の柱です。同議員逮捕の翌日(昨年12月26日)が、安倍首相の政権復帰から丸7年だったこともあり、メディアは政権の衝撃を「晴れやかさはなく沈滞ムード」(「産経」)「暗雲も漂う」(「朝日」)と報じました。安倍政権が国民世論に追い詰められていることは隠しようがありません。

 臨時国会では、「桜を見る会」疑惑で安倍首相が窮地に陥っただけではありません。重要閣僚2人が「政治とカネ」の問題で辞任しました。安倍政権が導入に固執した大学入学共通テストの英語民間試験は延期し、国語・数学記述式も見送らざるをえませんでした。安倍首相が国会冒頭の所信表明で“憲法審査会を動かせ”と憲法9条の改憲に向けて強い執念を示したにもかかわらず、自民党案の提示は断念しました。

 いずれも、野党が結束して安倍政権の姿勢をきびしく追及した共闘による画期的な成果です。野党が共闘し、国民と力を合わせれば、国会での「数の力」を背景にした安倍政権の暴走をストップできることを示しています。

 市民と野党の共闘は、昨年たたかわれた選挙でも質的に発展しました。昨年7月の参院選では全国32の1人区すべてで野党統一候補を実現し10選挙区で勝利したことは、「改憲勢力3分の2」を阻む大きな力となりました。この間の選挙で積み重ねられた貴重な到達をさらに前進させる時です。

野党連合政権で希望を

 安倍政権の下で憲法と平和・民主主義が危機的事態に陥り、国民の暮らしをはじめ内政も外交も行き詰まりは深刻です。この危機を打開するために、政治的立場の違いをこえて、市民と野党が結束し安倍政権を倒し、野党連合政権をつくることが極めて切実です。

 野党間で築いてきた政策合意―(1)憲法にもとづき、立憲主義、民主主義、平和主義を回復する(2)格差をただし、暮らし・家計応援第一の政治にきりかえる(3)多様性を大切にし、個人の尊厳を尊重する政治を築く―は、安倍政治に代わる新しい希望の道を示しています。今こそ力を合わせ野党連合政権に向けた取り組みを広げましょう。


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