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2019年12月20日(金)

きょうの潮流

 アメリカのビキニ水爆実験に遭遇した第五福竜丸の無線長・久保山愛吉さんが「原水爆の犠牲者は、わたしを最後にしてほしい」との言葉を残し亡くなってから65年▼「最初の犠牲者」であったことを、司法が認めました。ビキニ核被災の真相を隠し、核実験被ばく者の救済を怠ってきた日本政府の“国家的犯罪”を問うビキニ国賠訴訟でのことです▼一審に続き高松高裁も、元漁船員の被ばくの事実を認め、救済の必要性に言及しました。「水爆の方が原子爆弾よりも遥(はる)かに強力で広範囲に放射性降下物の被害を発生させたことが判明しているのであるから、これらによる健康被害を等閑視することなく、その救済が同様に図られるべき」と▼太平洋核被災支援センターの山下正寿さんは「被災漁船が1000隻に及んだビキニ事件は、救済されていない『未解決事件』だと認めたものです。司法に2度、救済を促された立法府と行政府の責任は重い」▼提訴後も、元漁船員の原告5人が死去しました。第五明賀丸の元漁船員、除本(よけもと)幸松さんは検査のために提供した歯から319ミリシーベルトもの線量を検出しました。広島原爆の爆心地より1・6キロでの被爆に相当します▼「核不拡散条約(NPT)再検討会議に参加して核実験被害者の『容認しがたい苦難と損害』を告発し核保有大国と同盟国に迫りたい」。生前こう語っていた原告団長で「ひめ丸」元乗組員の増本和馬さん。その思いを胸に刻み「核兵器のない世界」実現へ、いざ新年のたたかいに。


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