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2019年12月1日(日)

馬毛島 買収160億円

米軍離着陸訓練地 当初の3倍

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(写真)馬毛島(西之表市ホームページから)

 米空母艦載機離着陸訓練(FCLP)の移転候補地とされている馬毛島(まげしま=鹿児島県西之表市)について、政府が約160億円で用地買収することで地権者と合意したことが分かりました。防衛省は取得手続き終了後、滑走路など整備に着手する方針。

 防衛省は、同島の大半を所有する開発会社「タストン・エアポート」(東京都)と売買交渉を進めてきました。今年5月に同社が交渉打ち切りを通告。価格交渉が長引く中、当初鑑定額45億円の3倍超となる金額で妥結しました。

 日米両政府は、2006年の米軍再編ロードマップで厚木基地(神奈川県)所属の米空母艦載機部隊の岩国基地(山口県)への移転に合意。11年の日米安全保障協議委員会(2プラス2)で馬毛島をFCLPの候補地とすることが合意されました。合意文書では「南西地域における防衛態勢の充実の観点」から、「(自衛隊の)訓練等のために使用され、併せて米軍の空母艦載機離発着訓練の恒久的な施設として使用される」としており、米軍に加えて、自衛隊機の訓練も激化する危険があります。

 馬毛島は多くの住民がいる種子島から約12キロしか離れておらず、地元では懸念の声が相次いでいます。


主権者は地元 了解してない

 「馬毛島の米軍施設に反対する住民の会」の清水捷治副会長の話 防衛省は、当初鑑定額の3倍超の買収について、財政民主主義の観点からどう説明するのか。滑走路建設に伴うタストン社の違法開発の疑いもあります。主権者である地元が了解しない限り指一本ふれさせません。オール市民の運動にしていきます。


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