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2019年11月22日(金)

「桜を見る会」私物化 首相枠なら即参加OK

田村智子議員がただす

申込書に肩書欄なし…「功績・功労」の確認は不可能

 「しんぶん赤旗」日曜版のスクープと日本共産党の田村智子参院議員の質問で焦点となった、安倍晋三首相による「桜を見る会」の私物化問題。「参加者は内閣官房、内閣府で取りまとめる」と繰り返す政府の説明とは裏腹に、田村氏は21日の内閣委員会で、安倍事務所に申し込んだ人はそのまま参加できる仕組みだったことを政府に突き付けました。


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 政府は桜を見る会の参加者の決定過程について、主として▽各界で功績・功労のあった人を招く▽各省庁や首相関係などからの推薦名簿をもとに内閣官房・内閣府が取りまとめ、招待する―と説明してきました。

 田村氏が取り上げたのは、今年の2月付で安倍事務所が地元後援会関係者に2回にわたって送った文書です。

 最初に送ったのは「2月吉日」付の「『桜を見る会』のご案内」と参加申込書。「出席をご希望される方は…安倍事務所または、担当秘書までご連絡ください」とありました。

 田村氏は「参加申込書に肩書を書く欄がない。功績・功労を確認しようがない」と指摘しました。

 内閣官房の大西証史内閣審議官は「安倍事務所からの案内(文書)の様式はつまびらかに見ていない」とだけ答弁します。

 続けて田村氏は、参加申し込みをした全員に安倍事務所から、やはり「2月吉日」付で「この度『桜を見る会』にご参加を賜り、ありがとうございます」とする文書が届いたと説明。政府に「今年、桜を見る会の招待状を発送したのはいつからか」と問いました。

 内閣府の大塚幸寛大臣官房長は「おおよそ3月上・中旬」と答弁しました。

 田村氏は「おかしくないか。内閣府からの招待状の発行より前の2月中に、安倍事務所から『ご参加ありがとう』という文書が届いている。安倍事務所が募った参加希望者は全員、招待されるのでは」とただしました。

 また、この文書と同時にオプションの都内観光の案内も届くことも説明し、「『桜を見る会』に参加することが前提で、オプションによって旅行会社への支払いもする。そんな人に『あなたは招待できない』と言えるはずがない。募集して、そのまま招待していたことになる」とも指摘しました。

 しかし答弁に立った菅義偉官房長官は「最終的には内閣府、内閣官房で取りまとめ、そこで決定される」と従来の説明を繰り返すにとどまり、事実上回答しませんでした。田村氏は「安倍事務所に確認して報告を」と求めました。


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