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2019年11月16日(土)

高知知事選 同行ルポ

“ここで一緒に生きよう”

野党統一・松本候補 県西南端走る

幅広い応援弁士が伴走

 24日投票の高知県知事選で、野党統一の松本けんじ候補(35)は13、14の両日、県西南端を駆けました。主に海沿いの小さな集落を相次いで訪れ、「ここでいっしょに生きよう。だれ一人取り残さない県政へ」と語りかける松本候補に同行しました。(伊藤幸)


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(写真)住民に政策を訴える松本候補=14日、高知県大月町

 「市民と野党の共同候補」の看板を掲げる候補者カー。幅広い応援弁士が乗り込み、伴走し、応援演説しています。

先々で駆けつけ

 13日は三原村、宿毛(すくも)市を遊説し、松本候補と“一心同体”で駆ける選対本部長の広田一衆院議員が同乗。「国の言いなりでなく、高知のことは高知で決める。みなさんの思いを松本けんじに託してください」と訴える広田氏の声が山に、街に響きます。演説場所に到着すると、2人で住民のもとに駆け寄りました。

 宿毛市役所のそばでは、国民民主党県連顧問の平野貞夫元参院議員が「私は保守本流だが、革新の本流は幡多(はた)郡から始まった。野党統一の松本さんで、だれ一人取り残さない県政をつくり国政へと広げて」と力説。夜の演説会でも弁士を務めたほか、社民党の松浦英夫、日本共産党の今城隆両市議も訴えました。

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 翌14日午前7時半、同市のホテル前には松本候補を見送るため、十数人が集まりました。その一人、広田一後援会宿毛支部の山本博司会長(82)は、「反権力の姿勢で、信念を持ち、住民に密着した明確な政策を持つ候補者。若い新進の知事になってほしい」と期待を寄せました。

 この日は終日、地元選出の県議会会派「県民の会」の橋本敏男県議が同乗。大月町、土佐清水市を走り、土佐清水市では社民党の弘田条、共産党の前田晃両市議も同行しました。

 四国最南端の足摺(あしずり)岬まで駆け、沿道や車の中から多くの激励が寄せられました。水産会社の前では仕事帰りの女性の一団から声援。ふとんをとりこみながらベランダから手を振る女性、差し入れを手渡す農作業中の麦わら帽子の女性、漁網の手入れ中に手を振る男性たち、沿道からの各地で「がんばれよー!」と両手をあげて激励する人の姿が見られました。

100メートル進むたびに

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(写真)住民に駆け寄り握手する松本候補=14日、高知県大月町

 100メートル進むたびに声援がかかる地域もあり、松本候補はそのたびに車を降りて全力で住民に駆け寄りました。橋本県議も一緒に走り、「頼んます!」とあいさつ。車が前に進めないほどの激励に、松本候補は「力が出るなぁ」と話しました。

 同市のJA前では県民の会の石井孝県議も応援演説。夜の演説会には立憲民主党幹事長代理の大串博志衆院議員が駆け付け、「子どもを思い、私たちの農業、漁業を思う。そういう人を安倍政権にもの言える候補として押し上げよう」と呼びかけ、満席の会場からは熱い拍手が何度も起こりました。

住民の思い切々

 西南端の漁村や農村などを駆け、「住みたい場所で生き続けられる高知にしたい」「1次産業で安心して生きていける環境をつくりたい」と熱く語る松本候補。地域の住民からは切実な思いと期待が寄せられました。

 14日、大月町の龍ケ迫(たつがさこ)では、半農半漁の30世帯ほどの集落で暮らす住民たちが、強い風に波音が響くなか松本候補の到着を待っていました。男性(80)は「近所に一人で外出できないおばあちゃんがいる。取り残されているんです。県政を庶民のためのものにしてほしい」。松本候補の手を固く握りました。

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(写真)車から降りて住民のもとに向かう松本候補と「県民の会」の橋本県議=14日、高知県土佐清水市

 橘浦(たちばなうら)漁港の前では、漁業をしていたという女性(64)が「今は養殖も大手企業だけで、地区で働ける場所がないき(ないから)、息子も帰ってこん。けんじ君は県民に寄り添って行動したいと言っている。ここで働けるようにしてほしい」。柏島では住民が「ここまで来てくれたことがうれしい」「信頼できる候補」と期待を寄せました。

 土佐清水市の商店前で演説を聞いた女性(43)は「消費税も増税され、格差も広がっている。今の自民党のやり方はおかしい。松本さんはトップダウンじゃなく、小さな声も聞いてくれそう。野党共闘も面白い」と話しました。

 「県民のみなさんの知恵や力こそが、高知県をより良くしていく一番の原動力です」と呼びかける松本候補。残る期間、高知の隅々まで駆け抜けます。


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