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2019年11月6日(水)

きょうの潮流

 2日昼すぎ、神奈川県横須賀港に全長333メートルの米原子力空母ロナルド・レーガンが姿を現しました。作戦航海を終えての帰港。1966年5月30日の原潜スヌーク以降、横須賀への原子力艦船入港は1000回目です▼この1000回はうそと偽りの積み重ねの歴史でもあります。巨大な原子炉を有する原子力艦船は原子力事故の危険と隣り合わせです。国民の反発をおそれた日米両政府は64年の「エードメモワール」で(1)動力装置の修理を日本で行わない(2)固形廃棄物は米国に搬送して処理―などと明記し、「安全性」を強調しました▼しかし、2008年の原子力空母ジョージ・ワシントン配備強行を前にした06年の「ファクトシート」で「動力装置」を「原子炉」と書き換え、炉心以外の修理を“合法”化。基地内で放射性廃棄物の搬出も常態化しています▼そもそも、横須賀での空母配備自体、日本政府は「概(おおむ)ね3年」と説明していました。しかし、73年10月に空母ミッドウェーが配備されて以来、すでに46年が経過しています▼さらに重大なうそが核持ち込みです。日米両政府は「非核三原則」に反した核密約を交わし、原潜を含む、横須賀に寄港する戦闘艦には基本的に核トマホークが搭載されていました。核戦力増強を掲げるトランプ政権の下、横須賀は再び核戦争の拠点となる危険があります▼米軍は戦後、横須賀を本土の最重要拠点に位置付けてきました。沖縄の基地負担とあわせ、首都圏の巨大な基地群も問う必要があります。


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