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2019年10月14日(月)

NHK日曜討論

大増税は空前の暴挙

笠井氏 関電疑惑で参考人招致を

 13日のNHK「日曜討論」で与野党政策責任者は、臨時国会で課題となっている消費税10%増税、関西電力の「原発マネー」還流疑惑、日米貿易協定について議論しました。

 消費税増税で自民党の岸田文雄政調会長が「多くの国民は冷静に対応している」と発言したことに、日本共産党の笠井亮政策委員長は、業者の廃業がすでに起きているとして、「くらし、商売の悲鳴が聞こえない政権とは何なのか」と厳しく批判しました。

 笠井氏は、消費税の導入と増税は大企業・大金持ち減税に消え、長期の不況を残しただけだと指摘し、「一つの内閣でわずか6年間に5%から8%、そして10%と2度にわたる合計13兆円もの大増税であり、空前の暴挙だ」と抗議。「『安倍大増税』を元に戻し、大企業・富裕層への優遇・不公正を正して、緊急に5%へと減税することが必要だ」と提起しました。

 立憲民主党の逢坂誠二政調会長は「税制の逆進性が高まり、お金を持っている企業、個人が有利な税制になっている」と述べ、国民民主党の泉健太政調会長は「駆け込み需要すらおきないほど消費に元気がない。疲弊していると判断すべきだ」と語りました。

 関電幹部が多額の金品を授受していた問題で、笠井氏は「一民間企業の金銭不祥事ではなく、国策で進めてきた原発の問題だ。高浜原発事業でもうけた企業から、元助役を通じて関電幹部に『原発マネー』が還流していた。汚い闇の金がないとできないというのが、原発事業だということを示した」と指摘しました。

 さらに、還流した金品の原資は、国民が払う電気料金であり、政府・経産省は原発再稼働のために二度も電気料金の値上げを認めてきたことを指摘。「国会が真相を徹底的に究明しないといけない。野党が求める関係者の参考人招致を与党は拒否している。容認しがたい。与党は参考人質疑の実現に努力すべきだ」と求めました。

 立民・逢坂氏は「国も第三者組織を立ち上げるなど徹底した調査が必要ではないか」と指摘し、国民・泉氏も「国・政府の介入が必要だ。経営陣を参考人として呼ぶべきだ」と要求しました。

 これに対して自民・岸田氏は、政府・経済産業省の監督責任があるとしながら、関電の第三者委員会任せの姿勢を示し、国会への参考人招致についても言及しませんでした。公明党の石田祝稔政調会長も「関電の第三者委員会でウミを出し切ってもらう」と述べるだけでした。

 日米貿易協定について、自民・岸田氏は、内容も示さずに「アメリカの反応を考えると『ウィンウィン』の結果だった」と強弁しました。笠井氏は、安倍総理が貿易協定の経済効果分析に着手したところだと国会で答弁したことを指摘。「どういう影響が出るかもわからず、アメリカと合意・調印したということだ。すべての国民に利益をもたらすといわれているが、なぜそんなことが言えるのか」と批判しました。

 笠井氏は「日本の農家・酪農家には利益になっていない。それを『ウィンウィン』などという日本の政権は初めてだ。農業主権、経済主権を破壊する日米貿易協定の国会承認は断じて認められない。ましてや日米FTA(自由貿易協定)交渉は中止すべきだ」と語りました。


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