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2019年10月5日(土)

新設 中小企業補助金制度 被災者支援の力に

山形はじまる 各都道府県も具体化へ

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(写真)台風15号被害による廃棄物が積まれた工場前=9月26日、横浜市金沢区の産業団地(足立裕紀子撮影)

 台風15号など、日本各地で災害による被害が相次いでいます。中小企業庁は被災した中小企業・小規模事業者も支援できる補助金制度を今年度新設しました。山形県は4日、制度を具体化した全国初となる事業をスタート。各都道府県も活用にむけて動き始めています。(芦川章子)

 国の事業は「自治体連携型持続化補助金」(地方公共団体による小規模事業者支援推進事業)です。予算総額は10・1億円。一般の小規模事業者の支援を目的にした制度ですが、被災事業者向けに活用できます。

自治体の裁量で

 都道府県負担の2分の1を国が補助する制度で、自治体の裁量で制度設計ができます。小売店や民宿、農林水産業など対象とする事業所の形態をはじめ、従業員数などの規模も各都道府県が決められます。中小企業庁の担当者は「地域の実情に合うよう、より柔軟性を持たせた制度です」と説明します。

 山形県では、今年6月の山形県沖地震で被害をうけた庄内地域の中小企業を支援するため「中小企業スーパートータルサポ事業」として9月議会に提案され、10月4日に可決しました。同日から応募が始まりました。

 (1)設備投資等促進型(補助率3分の2、上限500万円)、(2)小規模事業者持続的発展支援事業(補助率3分の2、上限50万円)の二つがあります。災害復旧にかかわる費用も含めて活用できるといいます。

党県議訴え続け

 日本共産党の渡辺ゆり子県議は「設備が壊れて商売が続けられないとみなさん困っていました。金融貸し付け事業だけではなく、被災事業者を支援する独自制度を求めて県議団として要望し、議会でも取り上げてきました。今後も制度の充実をめざし取り組んでいきたい」と話します。

 同制度の具体化は、佐賀県や神奈川県などでも進んでいます。


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