2019年10月2日(水)

実効性ある「指針」を

東京　ハラスメント問題で集会

（写真）ＩＬＯ基準のハラスメント指針を求めて開かれた集会＝９月３０日、東京都内

　パワハラ防止を措置義務とする改定女性活躍推進法等の「指針」の議論が厚生労働省の審議会ではじまるなか、ハラスメント問題に取り組む団体や専門家らが一堂に会し、実効性ある「指針」策定を求めて９月３０日、東京都内で集会を開きました。

　主催した「真のポジティブアクション法の実現を目指すネットワーク」呼びかけ人の村尾祐美子東洋大学准教授があいさつ。国際労働機関（ＩＬＯ）が仕事の世界の暴力とハラスメント禁止の条約を採択したことをあげ「ＩＬＯの基準に近づけ、あらゆるハラスメントをなくす指針を作ることが必要だ」と強調しました。

　厚労省労働政策審議会雇用環境・均等分科会の労働側委員で、連合の井上久美枝総合男女・雇用平等局長が審議経過と対応方針を報告。「できる限り良い省令・指針にしたい」と語りました。

　フリーランスで働く人、性的指向・性自認（ＳＯＧＩ）、障害者、外国人労働者ら、さまざまな人が受けているハラスメントの実態や対策の必要性について、関係者がリレートークしました。

　ビジネスインサイダージャパンの竹下郁子記者は就活セクハラの実態を告発。日本共産党の吉良よし子参院議員が質問で都道府県労働局の総合労働相談コーナーで就活セクハラの相談対応を行えると明らかにしたことに関連し、「学生が相談できるよう厚労省や大学が周知していくべきだ」と要望しました。

　吉良よし子参院議員、立憲民主党の大河原まさこ衆院議員、立民会派の打越さく良参院議員が出席し発言しました。吉良議員は「実態を共有しあらゆるハラスメントを禁止し、実効ある指針をつくらせるため力を合わせたい」と話しました。