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2019年9月22日(日)

普天間基地 外来機

離着陸最多400回超

沖縄県、騒音被害訴え

8月

 米海兵隊普天間基地(沖縄県宜野湾市)での外来機(他の基地に所属する米軍機)の8月の離着陸回数が、2017年4月の調査開始以来、初めて400回を超え、最多になったことが防衛省沖縄防衛局の集計で分かりました。8月の外来機の離着陸回数は425回。7月の212回から倍増しました。これまで最多だった1月の378回を大きく上回りました。

 常駐機を含めた離着陸回数も1632回と、7月の670回から2・4倍超に拡大しています。

 日米両政府は「沖縄の負担軽減」と称して、MV22オスプレイなど同基地所属機の本土への訓練移転を行っていますが、何ら効果はないばかりか、外来機の増加でかえって負担が増しています。

 機種別にみると、米空軍嘉手納基地(同県嘉手納町など)所属機で、P8哨戒機が109回と目立つほか、MC130特殊作戦機も15回離着陸しています。嘉手納では2本ある滑走路のうち1本の大規模改修が続いているため、普天間で訓練を行っている可能性があります。

 激しい騒音をまき散らす戦闘機も、F35ステルス戦闘機が30回、米海兵隊岩国基地(山口県岩国市)所属のFA18戦闘攻撃機が24回となっています。

 「沖縄の負担軽減」を口実に、普天間から岩国に移転したKC130空中給油機は、1月の49回以降は6回以下で推移していましたが、7月に16回、8月は20回と増加。「本籍・岩国、現住所・普天間」の様相が強まっています。

 一方、嘉手納基地への8月の外来機の離着陸回数も970回と、7月の753回から増加しました。

 米軍横田基地(東京都)の空軍特殊作戦機CV22オスプレイが7月に18回、8月に26回離着陸しました。嘉手納基地を抱える嘉手納町、沖縄市、北谷(ちゃたん)町でつくる「嘉手納飛行場に関する三市町連絡協議会(三連協)」が同基地での運用・訓練は認めないと抗議し、玉城デニー知事も「訓練恒常化の狙いは絶対にあってはならない」としていますが、飛来が常態化しつつあります。

 CV22は、7月に普天間にも飛来し、12回離着陸しています。

 沖縄県は9月5日、岩屋毅防衛相(当時)に要望書を提出。普天間、嘉手納の両基地で外来機の飛来などで騒音が激しく、地域住民の健康や生活に甚大な被害を与え続けていると抗議し、騒音の軽減を訴え、外来機の飛来制限などを実施するよう要請しました。

グラフ:普天間基地への外来機の離着陸回数

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