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2019年9月22日(日)

きょうの潮流

 大阪は「食い倒れのまち」です。「食い倒れはあっても行き倒れはない」と大阪人は胸を張ります。困った人がいたらほおっておけない人情の厚さが誇りです▼ところが、「行き倒れ」を人為的につくる事態への懸念が広がっています。大阪の維新府・市政が誘致に熱をあげるカジノ(賭博場)を中核とする統合型リゾート(IR)です▼府・市のカジノの売り上げ見込みは年3800億円。それだけ客から巻き上げるということ。日本政府は「世界最高水準のカジノ規制」といいますが、入場回数規制は7日間で3回です。1回最大24時間なので週6日通えることになります。入場料規制は1回6000円。取り返そうとのめり込む危険があります。しかもカジノ事業者に貸付を認めています▼民間賭博は違法とされてきました。高橋敏信弁護士は判例をもとにその根拠として「勤労の美風を害する」「犯罪を誘発」「国民経済の機能に重大な障害を与える」恐れなどをあげます▼大阪府・大阪市IR推進局作成の高校生向けリーフレットが、怒りを呼んでいます。「ギャンブルは、生活に問題が生じないよう金額と時間の限度を決めて、その範囲内で楽しむ娯楽です」と「娯楽」扱い▼「ちっちゃい頃からギャンブルを積み重ね、勝負師にならないと世界に勝てない」。かつて元維新代表の橋下徹氏は言明。維新流のギャンブルのおすすめでしょうか。ほほ笑むのは海外のカジノ資本だけです。


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