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2019年9月19日(木)

石原元知事の尋問退ける

豊洲住民訴訟 原告が異議申し立て

東京地裁

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(写真)石原元知事の証人尋問は欠かせないと強調する大城弁護士(中央)と水谷原告(左隣)18日=東京・霞が関の司法記者クラブ

 東京都の石原慎太郎元知事が豊洲新市場用地(江東区、東京ガス工場跡地)が高濃度土壌汚染されていることを知りながら、汚染がないとの前提で高価格で購入したことは違法だとして、石原氏に578億円の損害賠償を請求するよう、都民が都に求めた住民訴訟の口頭弁論が18日、東京地裁で行われました。

 豊洲市場用地の土壌汚染問題を調査してきた、水谷和子原告(1級建築士)が口頭陳述しました。水谷さんは、豊洲工場跡地は国内最大級の汚染地であったにもかかわらず、都は都議会に対し、東京ガスが汚染対策は行ったので、「測定できないごく微量な汚染が残留する可能性がある」(2006年)などと虚偽の説明をしてきたと指摘。08年には都の調査で環境基準の4万3000倍のベンゼンが検出され、都が当初試算した土壌汚染対策費586億円では汚染が除去できないことは明白で、うそをついて移転事業を開始した石原氏の責任は重大だと批判しました。

 前回弁論で、森英明裁判長が原告の請求した石原元知事の尋問を採用しないとしたことに対し、原告の大城聡代理人は再度石原氏の尋問を請求。森英明裁判長ら裁判官3人が再度合議し、石原尋問を行わないとしました。これに対し、原告代理人の梓澤和幸弁護士が「納得できない」と異議を申し立てました。大城弁護士は弁論後の会見で「石原氏の証人尋問はどうしても必要。裁判所はなぜかたくなに石原氏の尋問をしないのか、理由がわからない」と批判しました。次回弁論は12月10日。


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