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2019年9月17日(火)

第7回中央委員会総会 小池書記局長の結語

 日本共産党の小池晃書記局長が15日の第7回中央委員会総会でおこなった討論の結語は次のとおりです。


写真

(写真)結語をのべる小池晃書記局長=15日、党本部

 みなさんお疲れさまでした。討論の結語をおこないます。

 この総会はたいへん重要な総会になったと思います。討論では37人の同志が発言をされました。全国ではリアルタイムでの視聴が1万7700人、800通を超える感想文が寄せられています。

 全体として、志位委員長のあいさつと、そして中央委員会総会の決議案について、「第28回党大会成功をめざす党勢拡大大運動」の提起もふくめて、正面から受け止めていただきました。

7中総決定と記念講演の読了・討議を一刻も早くやりぬこう

 討論のなかでは、先月の志位委員長の党創立97周年記念講演が、市民と野党の共闘の到達点と展望を示し、そのなかでの日本共産党の役割を全面的、包括的に解明したものとして、大きな力を発揮していることが何人もの方から語られました。

 大阪の地区委員長は、「参院選で選挙区の宝の議席を失い、大健闘だと言われても大阪は別という雰囲気があった。しかし、記念講演がおこなわれてからは、共闘の4年間を自分たちの活動にひきつけるなかで、視野が広がり自分たちのたたかいへの確信と構えがつくられつつある」と語りました。

 滋賀県では、野党統一候補として見事に勝利をした嘉田由紀子さんが、志位委員長の講演が掲載された「しんぶん赤旗」にびっしりと線を引き、会議ではそこを読み上げて、「こういう総括が大事です」と語ったそうです。

 党内でも、そして党外にたいしても、市民と野党の共闘の前進の意義を広げるうえで、決定的な推進力をもつのがこの記念講演です。しかし、その読了はまだ19・2%にとどまっています。読了しないままではモヤモヤ感をそのままにしてしまうことになりかねません。

 7中総の決定と合わせて記念講演の読了と討議を一刻を争って広げることを呼びかけます。この記念講演のエッセンスをまとめたダイジェストDVDを大量活用することもあらためて強調したいと思います。

 7中総決定が採択されれば、すべての指導的同志――都道府県、地区役員、支部長、地方議員が、志位委員長のあいさつと、第7回中央委員会総会決議と結語と、この三つの文書を1週間以内に読了して、その中身を語りぬきましょう。

「野党は共闘」から「野党は連合政権を」へと、取り組みをすすめよう

 総選挙に向けて、連合政権問題での野党間の前向きの合意をつくるために、都道府県、地区、支部で、草の根から、野党連合政権の合意をつくろうという機運をつくり出しましょう。このことを都道府県や地区や支部の大事な仕事として呼びかけましたが、これも大いに歓迎をされています。市民と野党のみなさんに、記念講演を届け、懇談することは、「わが支部、わが地区、わが県」でできる野党連合政権実現に向けた取り組みであり、綱領実現にむけた大仕事です。このことに取り組みたい。

 「野党は共闘」という段階から、「野党は連合政権を」という段階へ。この合言葉で、取り組みをすすめようではありませんか。

「大運動」目標をどうやりぬくのか、侃々諤々、率直に議論しみんなの力でやり遂げよう

 「第28回党大会成功をめざす党勢拡大大運動」について、成功させる決意がこもごも語られました。全国から寄せられた感想文では、常任幹部会での侃々諤々(かんかんがくがく)の議論のうえにたった提案であるということに共感が寄せられています。侃々諤々という言葉が多くの感想文に出てきます。「『大運動』の目標は大きい。本当にできるんだろうか。率直に言って簡単ではない。自信がない」、そういう思いもあるでしょう。いかにして党づくりで前進を切り開くか、これはまさに全国の党員と組織が直面し、苦闘している課題です。だからこそ常任幹部会としても、本当にこの目標ができるのかと、率直に時間をかけて議論をしたわけです。

 しかし議論して、「やはりこの目標でいこう」となった。それはいったいなぜか。三つあげたいと思います。

 ひとつは、情勢の歴史的な変化が起こり、「日本共産党を除く」という「壁」が崩れて、若い世代のなかでも大きな変化がうまれ、広大な可能性が広がっているからです。議論のなかで福岡の県委員長が、「覚悟を持たなければいけない」という発言をされた。まさに40年ぶりの情勢の変化にふさわしい、40年ぶりの大仕事をやらなければいけない、そういう覚悟を持ってこの「大運動」にのぞもうではないかということであります。

 いまひとつは、野党連合政権を本格的に追求するという、今の政治任務をやり遂げようという時に、大会現勢を回復するというのは、少なくともやり抜かなければならない最低限の目標ではないかということからです。

 そして三つ目に、どうやるのかについてすべての答えを中央が持っているわけではないということを率直に述べました。決議案では、中央、都道府県、地区、支部が一緒に探求しようと呼びかけました。もちろんこれは、決して暗闇の中の手探りの探求ではありません。探求の指針は、党大会決定や今年1月の県・地区委員長会議の法則的発展の方針に示されています。ここを手掛かりにして、すべての中央役員が都道府県、地区、支部に出かけ、一緒に行動しよう。この提起にも全国から歓迎の声が上がっています。

 都道府県と地区の役員は、全国で1万508人おられます。この1万人をこえる役員が中央役員とともに、みんなで支部に入ろうではありませんか。ひとりで二つの支部・グループを変化させることができれば、すべての支部・グループが立ち上がる状況をつくりだすことができます。そうすれば目標達成の展望も大きく開けてくると思います。ぜひみんなでこの仕事に取り組もうではありませんか。

 中央役員がいっせいに入ろうという呼びかけはとても歓迎されておりますが、感想文の中には「中央も一緒に探求してくれるというのは心強いような、でも中央から来たらどうしようという気もしますが、ありがたいような、困るような…」、という率直なものもありました。

 決して“はっぱ”をかけに行くわけではありません。支部に学びに行こうという提案です。ともに悩み、ともに考え、ともに行動するという姿勢で中央役員のみなさんも入っていこう、ということを強調したいと思います。

 それから、「大運動」期間中にすべての中央役員が、「集い」あるいは「街角トーク」に打って出る、このことも全国の感想文では歓迎されています。必ずこの公約を実現するために、私たちも先頭に立って頑張る決意を表明するものです。

 こういう議論のうえに、やはりこの目標で頑張ろう、全党が力を合わせようという決意で提起をしたわけです。ですから、常任幹部会でも、幹部会でも侃々諤々(かんかんがくがく)議論したように、都道府県でも地区でも支部でも、率直に、みんなの胸に落ちるまで本音で議論していただきたい。そうしてこそ本当の力がでてくると思います。そうしてこそみんなで、みんなの力でこの課題をやり遂げようということになると思います。そういう取り組みにしていこうではないかと、訴えます。

 若い世代での党建設についての発言もたくさんありました。全国からの感想文では、「政治は変えられる、政治はあなたのためにある、その希望が伝われば、情勢は一変する」、この決議案の提起が、熱く受け止められています。私たちとしても新たなチャレンジをしていきたい。その点でさまざまな提案がこの総会でもおこなわれました。とくに東京の同志から具体的な提案として、青年党員が参加する全国決起集会を、この「大運動」と、そして民青の全国大会の成功にむけてやろう、ネット配信もしてほしいという提案がありました。大賛成です。これを具体化していきます。

この9月を全県・全地区前進で後退から前進に転じる月にしよう

 さて結語の最後に、「9月が勝負だ」ということを訴えます。明日からの一日一日の取り組みが、決定的になります。そこで9月の目標の提案です。「大運動」に取り組む、この仕事の第一歩として、この9月を、すべての都道府県とすべての地区で、党員と、「しんぶん赤旗」日刊紙と日曜版の読者で、少なくとも必ず前進をかちとる月にしようではありませんか。一つの県も、一つの地区も残さず、後退から前進に転じる月にしようではないかということを、最初の仕事として提案したいと思います。

 推進体制ですが、中央として「大運動」推進本部を置きます。本部長は私、そして本部長代理には山下芳生副委員長・党建設委員会責任者があたります。さっそく明日(16日)、第1回の会議を開き、7中総決定の全面実践の先頭に立つ決意です。ともに力を合わせて、必ずこの「大運動」を成功させようではありませんか。

 みなさん、市民と野党の共闘で国政を変える日本の政治の新しい時代が始まっています。私たちの先輩がのりこえてきた苦闘の連続の歴史を振り返れば、綱領の実現が現実の政治課題になるという、こんな時代に中央役員として仕事ができる、中央役員としてたたかうことができる、このやりがいと手ごたえには計り知れないものがあるのではないでしょうか。

 第28回党大会までの4カ月で、党建設の上でも新しい時代が始まったと言えるよう、「大運動」の取り組みをただちに開始し、目標を必ずやりぬこうではありませんか。第27回党大会で選出された中央委員会の最後の大仕事としてこの「大運動」を必ず成功させ、歴史的な第28回党大会を成功に導き、そして野党連合政権への道を切り開こうではありませんか。

 以上で結語を終わります。


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