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2019年9月5日(木)

米軍機、高度二百数十メートル飛行

長野・佐久 日米合意に違反

共産党が調査

写真

(写真)米軍機のコースと飛行高度

 5月に米軍横田基地(東京都)所属のC130輸送機2機が長野県佐久市上空を低空飛行した問題で、輸送機が日米合意で定められた最低安全高度を下回る二百数十メートルの高度で飛行していたことが分かりました。低空飛行解析センターの協力を得て飛行高度の分析にあたった日本共産党佐久市議団をはじめとする長野県佐久地域米軍機低空飛行問題プロジェクトチームが4日、同市内で分析結果を公表しました。

 最低安全高度について航空法施行規則は、(1)人口密集地にあっては航空機周辺600メートルの範囲内にある最も高い障害物上空から300メートル(2)人家のない地域や水面上空から150メートル―と定めています。

 C130輸送機2機は5月30日、人口密集地の同市内中心部の千曲(ちくま)川沿いを南下。市民が飛行状況を撮影した動画をもとに8月19日に現地で実測し、高度を分析したところ、1機目が高度215メートル~230メートルで、2機目が高度290メートル~230メートルで推移していました。

 千曲川の東側と西側で同時刻に米軍機を撮影した2本の動画によって、より正確な解析ができた地点でも高度230メートルでした。この地点付近には小・中学校や団地があります。

 プロジェクトチームの藤岡義英事務局長(日本共産党前長野県議)は、「輸送機は高度を変えずに水平に飛んでいた。人口密集地である市街地上空を飛行したことは明らかだ」と指摘。調査結果を関係自治体へ提供し、市にも独自の調査を求めると述べ、「市民と自治体が連携して米軍を監視するシステムを構築できれば」と語りました。


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