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2019年9月4日(水)

ヘイト記事に批判殺到

週刊ポスト特集 韓国への憎悪あおる

 2日発売の週刊誌『週刊ポスト』が「厄介な隣人にサヨウナラ 韓国なんて要らない」という韓国の特集記事を掲載したことに対し、発行元の小学館から著書を出版した作家たちから、「人種差別と憎悪をあおるヘイトスピーチ」(小説家・柳美里さん)などの厳しい批判が集まっています。


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(写真)韓国をおとしめる特集記事を掲載した2日発売の『週刊ポスト』(左)と、その新聞広告

 問題の特集は全10ページだて。目玉の記事の一つには、「怒りを抑えられない『韓国人という病理』 10人に1人は治療が必要」などと、民族差別をあおる「ヘイトスピーチ」むき出しの見出しがつけられています。

 記事中でも、「徴用工」問題などをめぐり日韓で対立が続く中、日本の植民地支配の歴史に向き合おうとしない安倍政権に対する韓国国民の怒りをとらえ、「日本人には理解しにくいレベルの怒りの発露」と決めつけ。韓国の医学論文などから、韓国特有の怒りを抑えられない「病理」があるかのように結び付ける極端な論立てで韓国批判を展開しています。

 同誌は、同趣旨の見出しをつけた広告を、2日付「読売」「朝日」「毎日」に掲載しています。これまでにも「日韓断交で韓国経済は大崩壊!」(8月2日号)、「韓国が繰り出す『嘘』『誇張』『妄想』を完全論破する『日本人の正論』50」(8月9日号)という「嫌韓」特集を繰り返していました。

 小学館によると、同誌に複数の作家と週替わりで連載をしている深沢潮さんが、今回の記事について「差別扇動である」として、連載を取りやめる意向を表明しているといいます。

 週刊ポスト編集部は2日、「誤解を広めかねず、配慮に欠けておりました」とする「お詫び」のコメントを同誌のウェブサイト上に発表。小学館広報室は3日、誤解を広めかねず配慮を欠いたと判断したのは記事のどの点かという本紙の質問に、「編集部のコメントが全てとなり、これ以上の詳細に関しては回答を控えさせていただいております」と答えました。


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