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2019年9月4日(水)

きょうの潮流

 子どもたちの夏休みが終わりました。近年は休みが短くなり8月に2学期が始まる学校が増えました。「もっと休ませて!」という子どもの叫びが聞こえてきます▼この時期「学校がつらい」と子どもが自ら命を絶つ悲しいニュースが多発します。かけがえのない命を守ろうと、今年も多くの人がメッセージを発信しました▼『「死ぬんじゃねーぞ!!」 いじめられている君はゼッタイ悪くない』を出版したタレントの中川翔子さん。ひどいいじめを受けて何度も「死にたい」と苦しんだ体験をもとに、子どもたちへの言葉をつづっています。「まずは1回寝て、好きなことをして、少しずつ毎日を生き延びてほしい。どうか死なないで。生きててよかったと思えるなにかに出会える日が来るから」と▼同書に登場する大学生の「いじめそのものの苦しさ以上に、いじめを信じてもらえず、気づいてもらえず、気づいてもなかったことにされる。そんなおとなの態度に絶望する」という言葉が心に刺さりました▼自分のつらさを誰にもわかってもらえない。そんな孤独感が子どもを苦しめているなら、変えるべきはおとなの態度です。「本当に信頼できるおとなに出会えれば、いじめによる自殺も減るんじゃないか」という訴えを真剣に受け止めたい▼「どんな時もあなたの味方だよ」と繰り返し伝え、本音を話せる信頼関係を日ごろから築き、話を聴いてほどよい距離で寄り添う。一人で悩み苦しむ子どもをなくすため、おとなの姿勢が問われます。


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