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2019年8月28日(水)

「慰安婦」強制連行の事実否定

神奈川 黒岩知事が“少女像”攻撃

表現の不自由展“私なら認めぬ”

 神奈川県の黒岩祐治知事は27日、定例会見で、日本軍「慰安婦」を象徴する「平和の少女像」は「事実を歪曲(わいきょく)したようなもの」だとして、「慰安婦」の強制連行の事実を否定しました。

 黒岩知事は、テロ予告や政治的圧力で中止に追い込まれた国際芸術祭・あいちトリエンナーレ2019の企画展「表現の不自由展・その後」について「(私なら)開催を認めない」と強調。その理由について、少女像が「表現の自由から逸脱している」「県の税金を使って後押しすることは県民の理解が得られない」と述べました。

 さらに、黒岩知事は「(少女像は)政治的なメッセージとして事実を歪曲したようなものですから、そういうこと自体がおかしい」「(『慰安婦』を)強制的に連行していったような、そう伝えられていますよね」と述べました。

歴史の真実否定は問題

 歴史教育者協議会事務局長の桜井千恵美さんの話 日本軍「慰安婦」は、河野談話でも認められた歴史の真実であり、それを、人権を守るべき立場の黒岩知事が公的な場で否定することは問題です。

 「慰安婦」問題は、強制的な連行があったかどうかではなく、戦時下の性暴力の問題であり、悲惨な体験を強制させられた女性たちが存在したという戦前の日本の植民地支配の問題です。黒岩知事は、こうした日本の歴史と向き合うべきです。

横浜にカジノ「有効」と言明

 神奈川県の黒岩祐治知事は27日の定例会見で、横浜市が誘致を表明(22日)したカジノを中核とする統合型リゾート(IR)について「県全体の観光の活性化を図るため非常に有効な施策」だと評価し、実現への期待を述べました。これまで誘致を「白紙」と言い続けてきた林文子市長の態度表明について、黒岩知事は「市民を裏切って突然決断したと言われているが、それは、私は違うと思う」と強弁。「市民、県民が納得できるIRが実現することを期待している」と述べました。


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