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2019年8月24日(土)

「不自由展」再開へ連帯

出展者ら訴え 都内でシンポ

写真

(写真)「表現の不自由展・その後」の中止をめぐる問題について、再開を訴える韓国の写真家・安世鴻(アン・セホン)さん=22日、東京都文京区

 愛知県内で開催中の国際芸術祭「あいちトリエンナーレ」の企画展「表現の不自由展・その後」が政治的圧力や脅迫によって中止に追い込まれた問題を受け、複数のジャーナリスト団体でつくる実行委員会が22日夜、東京都内で緊急シンポジウムを開催し、会場いっぱいの約500人が参加しました。企画展に作品を出した美術家らが出席し展示の再開を訴えました。

 企画展に日本軍「慰安婦」被害者の写真作品を出展していた韓国の写真家・安世鴻(アン・セホン)さんは「愛知県が行う公共の行事でこのようになってしまい民主主義の退行を感じている。アーティストだけの被害ではない。見る人が感じる権利というのも大切。みんなで連帯して展示の再開を願うとともに、知る権利や表現の自由を守っていきたい」と訴えました。

 反戦のメッセージなどが書かれたプラカードを片手に集団で静止する表現行動「マネキンフラッシュモブ」の写真を出展した朝倉優子さんは「違法なことをやってないのだから中止される理由が一つもない」と強調。「九条俳句」市民応援団代表の武内暁(さとる)さんは「(中止を)絶対に既成事実にしてはならない。再開しなければレイシズム(人種差別)などの問題やテロに屈することになる。小さな声でも本当の表現の自由を勝ちとり、息苦しい社会に風穴を開けていきたい」と再開するための運動を考えてと呼びかけました。

 造形作家の中垣克久さんや芸術家で映画監督の大浦信行さんも登壇し訴えました。作家・映画監督の森達也氏や精神科医の香山リカ氏、ジャーナリストの金平茂紀氏などによる討論会が行われました。


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