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2019年8月6日(火)

きょうの潮流

 ゴルファーの最大の敵は相手ではなく、自分である。往年の名選手、ゲーリー・プレーヤーが後輩に残した格言です。みずからを追い込めば追い込むほど、つらく苦しくなると▼「スマイリング・シンデレラ」。英BBCは、日本から来て歴史的な快挙を成し遂げた20歳の女子ゴルファーを、そう名付けました。大会前は無名だった選手が、親しみやすい笑顔とプレーで多くの新しいファンをつかんだとたたえて▼海外初挑戦で全英女子オープンを制した渋野日向子選手。日本勢のメジャー優勝は樋口久子さん以来、42年ぶり。昨年の今ごろはプロテストを受けていて、いつ試合に出られるかなと思っていたといいます。今季は国内で2勝をあげ、早くも頭角を現していました▼無欲、自然体、天真らんまん…。重圧や緊張のなかでも笑顔を絶やさず、食べ物をほおばったり、観客とハイタッチをしたり。海外では萎縮しがちな日本人選手の殻を破ったといわれます▼以前は感情を表に出していたそうですが、それがスコアを落とすことに気づいてからは笑顔を心がけるように。ボギーをたたいても切り替えが早く、落ち着いて次に集中できることが強気なプレーと勝負強さにつながっています▼岡山出身。幼い頃から活発でゴルフはソフトボールとともに小学生から始めました。ライバルには実力者がそろう黄金世代。プロ生活は始まったばかり。難コースのような起伏や浮き沈みは今後の人生にも。そんなとき、素直に楽しむ今の笑顔を忘れないで。


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