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2019年8月1日(木)

最賃 地域格差を拡大

中央審議会目安 700円台が17県も

 厚生労働省の中央最低賃金審議会は31日、2019年度の最賃改定の目安について、全国加重平均で時給を27円引き上げる答申を出しました。

 全国平均で901円となるものの、平均を上回るのは7都府県のみで、700円台は17県もあります。今すぐ1000円、早期1500円実現、全国一律の最賃を求める労働者の要求にはほど遠い水準です。

 引き上げ幅は、東京など「Aランク」6都府県が28円、京都など「Bランク」11府県が27円、北海道など「Cランク」14道県と鹿児島など「Dランク」16県は26円となっています。

 都道府県別では、最高は東京の1013円、次いで神奈川の1011円。最も低いのは鹿児島の787円で、最大226円の格差となります。現在224円の地域格差がさらに広がりました。現状のペースでは、鹿児島が1000円に達するには10年かかります。

 日本共産党国会議員団は29日、ただちに1000円に引き上げ速やかに1500円とし全国一律制度とするよう申し入れていました。

 今後、都道府県の地方最賃審議会が目安を参考に審議し、地域別の引き上げ額を決めます。全労連などは、大幅引き上げを求める運動を各地で展開します。


 最低賃金 最低賃金法に基づき、働く人すべてに賃金の最低額を保障する制度。すべての労働者に適用され、違反者には罰金があります。47都道府県ごとに定める地域別最賃と、特定産業に適用される特定最賃があります。日本の最賃は、まともな生活ができない低水準で、地域格差も大きい欠陥を抱えています。


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