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2019年7月24日(水)

自民に衝撃 総力戦かなわず

「重点区」で相次ぐ敗北

地方紙いっせいに報道

共闘深化も指摘

 「総力戦で敗北 自民に衝撃」(秋田魁新報、23日付)―。地方紙が21日に投開票された参議院選挙での野党共闘の勝利をいっせいに報じました。安倍晋三首相は22日の記者会見で「自民党への強い支持をいただいた」と強調しましたが、「重点区」と位置づけ総力戦で臨んだ秋田、宮城などの1人区では野党統一候補に敗北。安倍首相が執念を燃やす改憲が暗礁に乗り上げたこともあり、各地方紙は実態を伴わない与党の空虚な“勝利”だったと報じています。

 河北新報(23日付)は全国屈指の接戦となった宮城選挙区を振り返り、安倍首相、菅義偉官房長官らが相次いで応援に入ったにもかかわらず自民現職が敗れたと紹介。改憲の国会発議に必要な改憲勢力の3分の2の議席も確保できなかったとして「宿願達成に向けた力任せの総力戦もかなわず」と報じました。

 秋田県は、安倍政権が狙う陸上配備型ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」配備の候補地の一つとして注目を集めました。最終盤に安倍首相と菅義偉官房長官が同時に応援に入る異例の対応をしたものの、配備反対を主張した野党統一候補の寺田静氏が勝利。秋田魁新報(23日付)は「『はっきり反対』に好感」と見出しを立て、反対姿勢が明確な寺田氏の姿勢を評価した有権者の声を多数紹介し「無党派層を中心に支持を広げた」と勝因を分析しました。

 琉球新報(22日付)は、「オール沖縄」の支援を受けた高良鉄美氏が勝利したことを受け、昨年の沖縄県知事選、辺野古新基地埋め立ての是非を問う県民投票に続き「新基地建設反対の民意が揺るがないことが改めて示された」と指摘。相次ぐ選挙結果を一顧だにせず「工事を進める」とする政府の強硬姿勢を批判しています。

 統一候補の勝利の要因をさぐり、今後の展望を示した報道もありました。信濃毎日新聞(23日付)は、野党統一候補の羽田雄一郎氏が全県的な勝利をおさめた一因として、共産党との共闘が深まった経緯を説明。「共闘した野党は次期衆院選で全1~5区完勝を視野に入れる」と紹介しました。

 今回の参院選では、日本共産党をはじめとした5野党・会派が32の1人区すべてで擁立した野党候補が10選挙区で自民党との事実上の一騎打ちに勝利し、改選2議席からの躍進を果たしました。


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