しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2019年7月23日(火)

共闘の力は改憲策動に痛打与え、政治局面変えた

参院選結果受け志位委員長が会見

 日本共産党の志位和夫委員長は22日、同日までに判明した参院選の結果全体を受け党本部で記者会見し、党としての見解を述べるとともに、記者の質問に答えました。


写真

(写真)記者会見する志位和夫委員長=22日、党本部

 志位氏は冒頭、選挙戦全体の結果できわめて重要なことは、自民、公明と維新などの改憲勢力が改憲発議に必要な3分の2(164議席)を割ったことだと強調。安倍首相に対し、この結果を真剣に受け止め、改憲策動を中止することを強く求めました。

 志位氏は、この結果をつくり出すうえで決定的役割を果たしたのは、市民と野党の共闘と野党統一候補の10選挙区に及ぶ勝利だとして、「この勝利は、安倍首相による改憲策動に痛打を与え、政治局面を変えた」と強調。「共闘のこの成果を生かし、総選挙に向け、市民と野党の共闘をさらに大きく発展させ、安倍政権を倒して新しい政治をつくるために力をつくす」との決意を表明しました。

 志位氏は、比例では改選5議席から後退したものの、たたかいの出発点とした2017年総選挙の比例票・率からそれぞれ前進させたのは「次の総選挙で躍進をかちとるうえで重要な足かがりをつくった」と強調しました。

 そのうえで、野党統一候補で10選挙区の勝利、日本共産党で比例代表4議席、選挙区3議席を獲得したたたかいは、「全体として大健闘といえる結果をつくることができた」と述べました。

 志位氏は、年金、消費税、家計支援、憲法など選挙戦で党が論戦をリードしたと述べ、この論戦を新しい国会で発展させ、公約実現のために奮闘する決意を表明しました。

改憲勢力「3分の2」割れこそが民意

 安倍首相が参院選の結果を受けた22日の会見で「少なくとも議論は行うべきである。これが国民の審判だ」と発言したことを問われて、志位氏は「自民・公明・維新などの改憲勢力が改憲発議に必要な3分の2を割ったことこそが民意だ」と指摘。安倍首相が2021年までの自民党総裁任期中に改憲を実現するとしていることについて、「そのような性急な改憲を進めることは賛成でないという民意が、今度の参院選の結果に示された。首相はこの民意を受けとめるべきだ」と述べました。

 志位氏は、憲法審査会について、各種世論調査で改憲反対が多数を占めているとして、「いま国民の中に憲法を変えてほしいという声があがっていないことは明瞭だ」と指摘。「そのもとで憲法改正原案をつくる憲法審査会を動かすことにはわが党は反対だ」と表明しました。

 また、記者団から、安倍首相が野党議員の中にも改憲議論をすべきだと考えている議員がいるとして、野党に対して改憲議論への協力を呼びかけたことについて問われた志位氏は、市民連合と5野党・会派が合意した「共通政策」で、「安倍政権が進めようとしている憲法『改定』とりわけ第9条『改定』に反対し、改憲発議そのものをさせないために全力を尽くすこと」が明記されていることを指摘。「それをしっかり受け止めて選挙を協力してたたかったわけですから、その線で一致結束して対応したい」と述べました。

「れいわ」との関係―手を携え政治変える協力関係強めたい

 参院選で2議席を獲得した「れいわ新選組」との今後の関係について問われた志位氏は「掲げている政策は、私たちの政策と共通する方向だと考えています。手を携え、日本の政治を変えていくための協力関係を強めたい」と語りました。

 志位氏は、参院選で「れいわ」の山本太郎代表が神奈川、京都、大阪の各選挙区で日本共産党候補を支援したことに感謝を表したうえで、「国会でも、私たちとして協力できることは協力していきたい」と語りました。

 当選した2氏が重度障害者であることから、「国会活動がしっかりできるような態勢を、国会としてもつくっていくことが必要になってくると思う。そういう問題も含めて協力していきたい」と述べました。

 記者団から重ねて「障害者の国会活動の支援と、さらに野党共闘についても検討していくという理解でいいか」との質問が出されたのに対し、志位氏は「もちろんそうです」と回答。山本氏の応援演説が、共産党の候補者の特徴をつかんだ、心のこもったものだったことにも触れ、「すでに協力関係が始まっておりますが、さらに強めていきたいというのが私たちの考えです」と語りました。


pageup