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2019年6月28日(金)

きょうの潮流

 あなたの中学・高校時代、家庭科は男女共学でしたか? それとも女子だけ? 1993年から中学校で、94年からは高校でも男女共学になりました。男子校でも家庭科は必修科目です▼政府が85年に女性差別撤廃条約を批准したことが背景に。家庭科教育研究者連盟(家教連)顧問の齊藤弘子さんは「家庭科は生活技術を身につける教科。ジェンダー平等の基底になるもの」と。長年、男女共学を求めて運動してきました▼そんな家教連は、『ひとりでできるかな? はじめての家事』を出版。「おうちの人とごはんをつくりたくなった」「親の私にとっても、役に立つ」と好評です。子どもが主体的に家庭の仕事にかかわれるようにとのシリーズです▼汚れの種類によって重曹やクエン酸を使い分ける。素材によって変える洗濯の仕方。電子レンジを使った料理法。掃除や洗濯、料理の仕方には科学的な理由があることも描かれています。確かに、理由がわかるとやる気がわいてきます▼イラスト満載なのも良い。登場する女の子と男の子の服は色とりどり。性別で色に偏りはありません。仕事も同じように担っています。家事は一人の人間として自立するために必要なことだと気づかされます▼家族のことは女性に任せ、男性は夜遅くまで働く―。そうした性別役割分担論から解放されたい。そのためには一人ひとりが家事をこなすことも求められます。誰もが自分らしく生きるためにも、個人の尊厳とジェンダー平等実現のためにも。


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