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2019年6月20日(木)

火山灰想定 再審査を

関電3原発 規制委が命令

 原子力規制委員会は19日、関西電力の美浜、大飯、高浜の3原発7基(いずれも福井県)でこれまでの想定を超える火山灰が降る可能性があり、現在の火山灰想定では新規制基準に「不適合」だとして、審査をやり直すため火山灰の評価を変更する申請を今年12月27日までに提出するよう関電に命じました。福島第1原発事故後に導入されたバックフィット(既存施設への基準適合要求)制度に基づく変更の命令は初めてです。

 現在、高浜原発3、4号機、大飯原発4号機が稼働中ですが、規制委は、噴火が差し迫った状況にはないとして停止を求めません。市民団体などは、これらの原発の停止を求める声明を発表。日本共産党の笠井亮、藤野保史の両衆院議員も国会で、停止を命じるべきだと主張しています。

 規制委は昨年、大山(鳥取県)の約8万年前の噴火で火山灰の厚さを大山から190キロの京都市内で25センチと評価。同噴火の規模が、審査時の評価より大きくなるとする新たな知見が得られたとして、関電に再評価を指示しました。

 3原発のこれまでの火山灰の想定は10センチでしたが、関電の解析では20センチ程度といずれもそれを上回りました。しかし、関電が新たな評価で申請することを拒否したことから、今回の命令となりました。

 関電は11日になって、期限内のできるだけ早い時期に申請すると表明しています。

 関電が申請すれば規制委は、審査で火山灰の厚さなどの評価の妥当性や対策の必要性などを確認することになります。対策の期限は、許可時に検討するとしています。

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