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2019年6月18日(火)

大阪北部地震1年

一部損壊 届かぬ支援

今もシート「修繕費用ない」

 大阪府高槻市を震源地に最大震度6弱を記録した大阪北部地震から18日で1年がたちます。学校のブロック塀倒壊により女児が亡くなるなど死者6人、住宅の全壊18棟、半壊512棟、一部損壊5万5081棟(府まとめ)という被害に見舞われました。被災地ではブルーシートが屋根に張られたままの住宅がいまも多く残っています。(大阪府・小浜明代)


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(写真)女児が亡くなったブロック塀倒壊の事故現場=2018年6月19日、大阪府高槻市

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(写真)いまも残るブルーシート=14日、大阪府高槻市

 震源地に近い高槻市南部。そこここにブルーシートが目につきます。「あと1年、修繕待ち」という人もいます。同市では一部損壊が2万2515件にのぼりました。

工事進まない

 「屋根瓦工事業者が市内に4軒しかない。いまになっても『雨漏りがして屋根が壊れていることがわかった』と注文がきます」と、市内で工務店を営む男性(67)。震災以来ずっと手いっぱいの状況が続いています。修繕が進まない背景に職人不足と資材不足があると指摘するとともに、地震では、見た目は一部の損壊でも瓦の下の土は全体が崩れているため屋根全体の修繕が必要で、費用が高い場合もあると言います。他の業者の施工で200万円かかったという人もいます。

 一部損壊は住宅被害の99%を占めていますが、国の被災者生活再建支援法では支援の対象外です。日本共産党府議団と地域の議員団は府や市に独自の補助を要望。高槻市は最大5万円の補助を実施し、5902件に交付されました(5月末)。同様の制度の吹田市では4376件が申請されています。金額はわずかでも被災者を励ましています。大阪府では被災者生活再建支援法と同水準の支援を府が独自に全域で行うことが実現しました。

 見過ごせないのは修理したくてもできない世帯があることです。その多くが高齢者です。屋根全体がブルーシートで覆われた旧家に住む高槻市の80代の1人暮らしの女性は「お金がありません。雨漏りがするけどブルーシートの張り替えも10万円くらいかかる。まして修繕なんて無理」とあきらめ、「地震や台風が来ないことを神、仏に祈るしかない」。池田市でも党議員団に「雨さえ入ってこなければいい」という声が寄せられています。

保険料減励み

 こうしたなか、高槻市で被災者の大きな励ましになっているのが国保料と介護保険料の減免です。国保料で約7300件、介護保険料で約1万6000件が減免されています。

 中村玲子市議団長は「高槻市では住宅被害は合わせて2万2700棟を超えましたが、国の補助を受けられたのは現時点でたった34件。半壊247棟のなかでは24件にすぎません。条件が厳しすぎます。被害が一番多い一部損壊は市の補助制度しかありません。国は一部損壊でも被害に応じて補助をするべきです」と指摘します。

 借家住宅をめぐる問題も深刻です。大家や管理会社が修繕せず、入居者に退去を求めるケースが相次ぎ、訴訟にもなっています。全大阪借地借家人組合連合会の河嶋克博事務局長は「公的支援は持ち家が中心で借家人へはありません。地震後、被害がなかったところでも老朽化を理由に退去を求められたという相談が増えています」と話します。

カジノより被災者に予算を

たつみコータロー参院議員の話

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(写真)現場を視察する(左から)山下、たつみ両参院議員、宮原威府議(当時)=2018年6月19日、大阪府高槻市

 地震発生直後から地域の党議員団と府議団、私たち国会議員は連携して実態調査と被災者支援に全力をあげてきました。行政機関との交渉や国会質問などを通してブロック塀撤去の補助、屋根の上に残った破損瓦も自治体が災害ゴミと認めれば無料回収できるなど被災者支援を前進させてきました。しかし、現在の被災者生活再建支援法はまだまだ不十分です。補助額の500万円への引き上げや、一部損壊への公的支援など被災者支援のさらなる拡充、災害対策の強化が求められています。

 国民の命と財産を守ることが政治の要です。国も府も被災者支援、災害対策の予算を抜本的に増やすべきです。カジノ誘致に多額の税金を使うなど言語道断です。今後も被災者の声を国政に届け、財界・大企業中心の政治から、国民のくらし第一に切り替え、くらしに希望がもてる社会の実現へ全力を尽くします。


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