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2019年6月11日(火)

私たちが政治変える

若者憲法集会 安倍改憲ノー1200人

お金の心配なく学びたい 差別・働き方 声を上げ変化

 「参院選で政治を変えよう」「安倍政権は9条守れ」「学費を下げて賃金上げろ」と若者が憲法を学び、命と自由のために声をあげた若者憲法集会が9日、東京都の都立青山公園で開かれ、1200人が参加しました。


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(写真)志位委員長(中央)、西谷さん(その右)とともに全員でコールする若者憲法集会2019の参加者=9日、東京都港区

 実行委員会を代表してあいさつした小山農(みのる)日本民主青年同盟(民青)委員長は、「参院選で野党の統一候補が決まり、その共通政策では、改憲反対、辺野古新基地反対、最低賃金1500円など、私たちが学園や職場で語り、デモで訴えてきた内容が反映されました。集会の成功を力に、要求を実現する運動を強め、参院選で政治を変えよう」と呼びかけました。

共闘にワクワク

 「安全保障関連法に反対する学者の会」の呼びかけ人、西谷修さん(東京外国語大学名誉教授)は、安倍政権の強行採決や公文書破棄をあげ、「史上最悪の政権を終わらせるため、与党の議員を一人でも削らなければなりません。野党に協力を求め、政策合意で選挙で勝てる条件をつくるよう、私たちも頑張っている」と若者にエールを送りました。

 各地の若者が手作りのプラスターなどを持って次々と登壇し、スピーチしました。

 26歳の吉居俊平名護市議(共産党)は、沖縄の辺野古新基地建設の是非を問う県民投票では、18歳・19歳の若者の9割が「埋め立て反対」だったと語り、「この間、沖縄戦の記憶が少しずつ若者に伝わり、戦争ノーの声が広まっている。米軍基地の問題を全国で考えてほしい」と呼びかけました。

 4月の衆院大阪12区補欠選挙で、市民と野党の共同候補として立候補した宮本たけし氏を応援した酒巻眞世さん(民青大阪府委員長)は、12区補選で実現した市民と野党の共闘が、今度は全国に広まり、新しい政治を始める力になっていくことにワクワクしている、と語りました。

3食はぜいたく

 毎日3食はぜいたく。ゼミの飲み会は高くて一度も参加していない―。「高等教育無償化プロジェクト FREE」の学生は、自らの生活を語り「名ばかりの『無償化』ではなく、誰もがお金の心配なく学べるように、政治を変えていきたい」と訴えました。

 「入試差別なくそう!学生緊急アピール」の学生は、「差別や働き方に対して仕方ないと諦めず、地道に声を上げたことが、変化を生み出しています」と発言。「未来のための公共」の谷虹陽さんは、大学で性暴力をなくすシンポジウムを開催することを紹介し、「ひとりひとりの行動が政治を動かす力になる」と語りました。

 自衛官募集のための自治体の個人情報提供に反対するグループを立ち上げた京都の学生、同僚と学習会を重ね憲法と教育の関係を考えている奈良の若手小学校教師、消費税増税に反対する東京の青年大工などが発言しました。

 青森県から憲法集会に初参加した男子大学生(4年)は「憲法を生かしたいと同じ思いを持った多くの若者が集まっていて楽しい。大学でも主体的に動いていく勇気をもらえました」と話しました。

分科会から

戦争 加害の歴史学ぶ

 若者憲法集会(9日、東京都内)では、憲法9条と朝鮮半島の平和、参院選、労働組合、消費税、入試差別問題など九つのテーマで憲法について考える分科会が開かれました。

 学生分科会には、会場いっぱいの約100人が参加しました。「9条がうまれたわけ」をテーマに、太平洋戦争で日本が行った加害の歴史について学習。「若い世代が自分のこととして戦争の歴史を学び、周りの人に広げていきたい」と語りあいました。

未来考える機会

 首都圏にある各大学の9条の会メンバーでつくる「Peace Night9(ピースナイト・ナイン)実行委員会」と、青山学院大学憲法問題研究会が共催しました。

 代表して、ピースナイト9実行委メンバーで、大学3年の女性(20)があいさつ。安倍政権が9条改憲を狙うなか、「私たちがどのような未来をつくりたいのかを考えるきっかけにしたい。そのために、日本が行ってきた戦争の歴史を学ぼうと考えました」と趣旨説明しました。

「自分の言葉で」

 ゲストとして、日本軍「慰安婦」訴訟に長く取り組んでいる大森典子弁護士が講演しました。「慰安婦」問題をめぐる、これまでの経過や日本政府による対応の問題点を丁寧に説明。「この問題を知ることで、現在の日本社会で起こっている問題にも目を向けてほしい」と語りました。

 トークセッションでは、学生から「戦争を知らない同世代に、9条の大切さをどのように伝えたらよいのか」との質問がだされました。

 大森さんは、「私は終戦間際に生まれました。戦争の醜さやむごさを肌感覚で感じてきた世代です。若いみなさんは、ぜひ今日のような機会に学んだことを、周りの人に自分の言葉で発信してほしい」とエールを送りました。


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