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2019年6月7日(金)

知りたい聞きたい

関税って? 米国はなぜ引き上げ?

米政権は「取引」に利用

  関税って何ですか? 米国はなぜ引き上げるのですか?(読者)

  関税は国が輸入品に課す税金です。輸入業者が税関に支払います。

 米国は中国からの輸入品に対して次々と追加関税を課しています。トランプ米政権は今月末以降、第4弾となる追加関税を計画しています。3000億ドル(約33兆円)相当の輸入品に最大で25%を上乗せするものです。発動されれば、ほぼ全ての品目が対象となります。

 トランプ政権は、関税を「取引」の手段としています。トランプ政権には、中国への知的財産権の流出に危機感があります。関税で譲歩を迫り、中国の「知財権侵害」を食い止めたい思惑があります。対中貿易赤字を減らすことも求めています。

 輸入品に関税を課すと販売価格が高くなり、米国内で売れにくくなるため、中国の生産業者に打撃となります。しかし、関税を直接納めるのは米国内の輸入業者です。米国内の業界団体からは「自傷行為」との批判も出ています。

 中国は1日、米国への報復関税を発動しました。600億ドル(約6兆6000億円)分の米国製品に最大25%の追加関税を課します。

 米中貿易摩擦が長引けば、多国籍企業の供給網に打撃を与えます。(2019・6・7)


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