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2019年6月2日(日)

京都で比例第1党、倉林必勝を

綾部 志位委員長が訴え

 想定される参院選公示(7月4日)まで1カ月に迫るもとで、市民と野党の共闘勝利、日本共産党の躍進を勝ち取ろうと志位和夫委員長を迎えた演説会が1日、京都府綾部市の中丹文化会館で開かれました。志位氏の京都府3カ所で訴える演説会(16日には京都市、宇治市)の皮切りで、会場は満席となり参加者がロビーにあふれるほど。志位氏が「京都のたたかいはどんなことがあっても負けるわけにはいきません。京都で日本共産党の『比例30万票、第1党』を実現し、大激戦となっている京都選挙区(改選数2)で前回選挙の1・5倍の得票で、倉林明子参院議員を必ず押し上げてください。力を合わせて“希望と安心の日本”をつくりましょう」と訴えると、大きな拍手が響きました。


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(写真)志位和夫委員長の訴えを聞く人たち=1日、京都府綾部市

 比例予定候補の井上さとし参院議員は「被爆2世として、核兵器禁止条約に背を向ける安倍政権は許せない。禁止条約にサインする政府をつくろう」と語り、倉林議員は「国民の声が政治を動かす。消費税10%増税は必ず止められる。日本共産党の躍進で増税をやめさせよう」と訴えました。

 志位氏は、暮らし、平和、原発、民主主義の四つの柱で、日本共産党の提案を縦横に語りました。「くらしに希望を―三つの提案」にかかわって、倉林議員が「残業代ゼロ法案」の反対討論で、涙で声を詰まらせ「過労死家族の会に会って説明できないような法案は撤回せよ」と迫ったと紹介。高すぎる国民健康保険料では、倉林議員が加入者の所得が少ないのに、保険料が高いという構造的問題を一貫して追及し、安倍首相に「構造的問題がある」と認めさせたと述べ、「共産党と倉林さんの勝利で、『8時間働けばふつうにくらせる社会』、国保の大幅値下げを実現しよう」と力を込めました。

 学校給食の無償化を含めて完全無償化が必要だと語った志位氏は、憲法26条に「義務教育は、これを無償とする」と書いてあると指摘。共産党が与党の京都府伊根町では、小中学校の給食費、修学旅行費、教材費を無償化したとして、「国の制度として学校給食の無償化を実現しよう」とよびかけました。

 「平和」の問題では二つの焦点について語りました。

安倍改憲―天皇の制度の政治利用許すな

 一つが憲法の問題です。志位氏は、安倍首相による9条改憲のどこが問題かをくわしく明らかにするとともに、「やり方もたいへん危険です」と批判。

 安倍首相が「令和の時代にふさわしい憲法づくりへ、機運を盛り上げていきたい」と右派雑誌の対談で語っていることを指摘。次のように警鐘を鳴らしました。

 「元号が変わったことと、憲法改定がどんな関係があるというのでしょうか。何一つ関係ないではありませんか。『令和の時代』がスタートした、さあ『新しい時代』にふさわしい憲法をつくろうと、自らの野望である9条改悪の旗振りを行う。これは憲法が固く禁じた天皇の制度の最悪の政治利用といわなければなりません」

 志位氏が、「安倍政権による憲法9条改悪は許さない」の一点で力をあわせ、「安倍改憲サヨナラ」の審判をくだそうと呼びかけると大きな拍手が湧き起こりました。

 「平和」問題のもう一つの焦点が、米軍基地の問題です。志位氏は、米軍基地による主権侵害が全国で引き起こされていると指摘。近畿地方唯一の米軍基地である京丹後市のXバンドレーダーの実態を告発しました。

 レーダーが発する電波で航空機の計器に影響が出るため、基地周辺は飛行制限区域になっていますが、ドクターヘリの運航時にはレーダーを停止する約束になっています。しかし昨年、事故の重症者を隣県の病院にドクターヘリで搬送する際、日本側の要請にもかかわらず、米軍は電波を停止せず、搬送が遅れる事態となりました。

 志位氏は「京都の空が米軍に占領され、約束を平気で破り、電波を止めず、府民の命が危険にさらされる。危険な米軍基地を直ちに撤去せよと求めたい」「日米地位協定を抜本改正し、あたりまえの主権国家をつくろう」と訴えました。

再稼働許さない

 「原発銀座」といわれる若狭湾と近接する京都府で、5市3町が原発30キロ圏にあると語った志位氏は、「再稼働している原発を止め、再稼働を許さないことは府民の多数の願いではないでしょうか」と語りかけ、再稼働の理不尽さを二つの角度から訴えました。

 一つは、福島の現状とのかかわりです。志位氏は、避難指示が解除された地域に戻った人は住民全体の25%で、「帰りたくても帰れない」という現状があると告発。福島出身の倉林議員が、国会で東電の営業賠償打ち切り方針の撤回を求めて論戦し、直後に経済産業省が打ち切り見送りを回答し、国と東電を動かしたと報告し、倉林議員の議席は福島と日本にとってもかけがえないと訴えました。

 もう一つが、避難計画なしに原発を動かしていいのか、という問題です。志位氏は、倉林議員が国会質問で、高浜原発の過酷事故を想定した広域避難訓練で、悪天候により自衛隊のヘリが飛ばず、避難道路は渋滞が発生している道路であることなどを告発すると、安倍首相が「完璧はない」と語ったことを示し、「ならば原発を動かしてはならないではありませんか」と訴えました。

共闘と党の躍進

 国民の切実な願いを実現する希望は、市民と野党の共闘にあると強調した志位氏は、5月29日の野党5党派の党首会談で参院選1人区の30選挙区で野党統一候補を合意し、市民連合と政策協定を結んだことを報告。「画期的な合意をスタートにして、最大限の協力でたたかい抜き、すべての1人区で自民党に打ち勝つ決意です」と表明しました。

 同時に、日本共産党の躍進が大切だと語った志位氏は、国民の願いを実現しようとすれば「財界中心」「アメリカ言いなり」という政治の「二つのゆがみ」にぶつかると指摘しました。

 「くらしに希望を―三つの提案」を実行する財源は、「消費税に頼らない別の道」しかないと述べた志位氏は、「これをやろうとすれば『財界中心』の政治にメスを入れる必要があります」と指摘。沖縄・辺野古での米軍新基地建設断念と普天間基地の返還、日米地位協定の改定を実現しようとすれば、日米合意が必要になると語りました。志位氏は「そのとき米国が『ノー』といったらどうするか。日米安保条約をなくすことです。安保条約をなくすのに米国の同意は必要ありません。日本国民の意見がまとまれば『通告』で安保条約はなくせます」と強調し、「『二つのゆがみ』をただす綱領を持つ共産党が伸びてこそ、国民の切実な願いの実現の道が開かれます」と訴えました。

 志位氏は、日本共産党は国政でも、京都でも、自民・公明の政治と正面対決し、「市民と野党の共闘」の発展に誠実に取り組んでいると語りました。昨年の京都府知事選では、市民との共同で福山和人候補が44%の得票で大善戦したとのべ、「全国の『市民と野党の共闘』の最先頭を走っているのが京都であり、その柱として頑張っているのが共産党です。京都で共産党を伸ばしてこそ『市民と野党の共闘』を発展させることができます」と強調しました。

 日本共産党は府議会でも京都市議会でも自民党に次ぐ第2党――野党第1党であること、京都府下の地方議員は第1党だと紹介し、「京都で自民党を倒すとすれば、共産党が倒すしかありません。比例代表で第1党になり、倉林議員の勝利で自民党に打ち勝ちましょう」と訴え。倉林議員が6年間で行った質問・討論は230回にのぼり、現場の声で国政を動かしてきた豊かな実績を紹介し、「大激戦の京都選挙区で必ず勝利を」と力を込めると、大きな歓声と拍手に包まれました。


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