2019年5月31日(金)
きょうの潮流
ダラダラとしゃべらない。支持者や身内と使っている表現には要注意。弱者や被害者に触れる際はいっそう配慮を―。自民党が党内に配った「失言防止マニュアル」に示された対策です▼歴史認識や政治信条、性差や事故・災害、病気や老いについての発言はとくに気をつけよとも。しかし、どれほど呼びかけても彼らの本音は隠せません。いまや麻生副総理と並ぶ“失言王”の桜田義孝前五輪相がまたも▼「子どもを最低でも3人くらい産むようにお願いしてもらいたい」。同党参院議員のパーティーで少子化問題に絡めて述べました。防止手引などまるで役に立たない桜田氏ですが、同じような発言はこの党からくり返されてきました▼女性に出産を強要する古い価値観、著しく欠けた人権感覚、何度も批判を浴びながらの無反省。世にある痛みや苦しみ、生きづらさに無頓着な人たちが国会で多数を握り、政権を担い続けているところに今の日本の不幸があります▼だれもが自分らしく暮らせる明日へ―。安倍政権の打倒をめざす5野党・会派が参院選1人区の30選挙区で候補者を一本化しました。市民連合との共通政策にも合意し、共産党の志位委員長は「憲法、沖縄、原発、消費税という国政の根幹部分で足並みがそろった」と▼市民と野党の共闘の画期的な前進と、待ち望んでいた共同の旗印。人を傷つけ平和や日々の営みを壊す政権を代え、一人ひとりが大切にされる政治へ。迫る国政選挙で勝ってこそ、明日への希望の扉が開きます。








