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2019年5月30日(木)

二つの画期的合意をスタート台に

志位委員長が記者会見

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(写真)5党・会派による党首会談。(左3人目から時計回りに)福島(社民)、志位(共産)、枝野(立民)、玉木(国民)、野田(社保)の各氏=29日、国会内

 日本共産党の志位和夫委員長は29日、野党5党・会派の党首会談と市民連合との「共通政策」合意を受けて記者会見し、「この二つの合意は、市民と野党の共闘で参院選挙をたたかう上での本当に重要なスタート台になり、画期的な合意になったと喜んでいます。これを大きな勝利につなげるために頑張りぬきたいと決意しています」と表明しました。

 野党党首会談での合意について、志位氏は、宮崎と鹿児島についてできるだけ早く統一候補を実現すべく努力中だと表明。共産党として「候補者一本化にあたっては、お互いに譲るべきは譲り、一方的な対応は求めない」と主張してきたことに触れ、「全体として決着をみた内容は、心から歓迎すべき中身だ」と強調しました。日本共産党擁立の候補者が野党統一候補になった選挙区が3選挙区5県で実現したことも、「3年前の香川1県から大きな前進となった」とのべ、全国の市民連合のみなさん、努力していただいた方々への感謝を表明しました。

 また、志位氏は、他党候補や無所属候補が統一候補になった選挙区では、共産党は擁立している候補を取り下げることになるとのべ、「これまで候補者として頑張ってこられたみなさんの努力が、今回のこうした合意に結びついた。心からの感謝をのべたい」と語りました。

 志位氏は、共産党が擁立した候補者が統一候補になった選挙区はもとより、他党候補や、無所属候補が統一候補となった選挙区でも「あらゆる力を注いで頑張りぬきたい」と表明。野党党首会談で、与党候補者に勝てるよう最大限の協力をはかっていくことが合意されたことを明らかにし、「この合意どおり、最大限の協力をやって、すべてで自民党の候補を打ち負かして勝利を勝ち取る決意で頑張り抜く」と決意をのべました。

 志位氏は、市民連合との「共通政策」合意について、「内容面と作成過程の両面で3年前と比べて大きな前進がある」と指摘。内容面では、13項目すべてが大事な中身だが、「わけても国政の根本問題で共通の旗が立ったのが大事な点だ」とのべました。

 まず、安保法制や共謀罪法など安倍政権が成立させた立憲主義に反する諸法律を廃止するという「野党共闘の一丁目一番地」がきちんと据えられていることです。そのうえで、新しく発展した合意内容として、第一に、「安倍政権が進めようとしている憲法『改定』とりわけ第9条『改定』に反対し、改憲発議そのものをさせないために全力を尽くす」ことが入ったこと。第二に、沖縄の問題で「名護市辺野古における新基地建設を直ちに中止し、環境の回復を行うこと。さらに普天間基地の早期返還を実現し、撤去を進めること」が野党共闘の共通の旗印になったことです。

 さらに原発では、いまの条件のもとでの再稼働を認めないことを含めて、原発ゼロが明記されたこと。消費税についても、「10月に予定されている消費税率引き上げを中止し、所得、資産、法人の各分野における総合的な税制の公平化を図ること」と、焦眉の課題での一致点が確認されたことです。

 志位氏は「憲法、沖縄、原発、消費税という国政の根幹部分で足並みがそろって、共通の旗印が立ったというのは非常に大きな前進だ」とその意義を強調しました。

 また、志位氏は共通政策の作成過程でも大きな発展があったと指摘。今回は、市民連合から原案が提起され、5野党・会派で協議して練り上げ、市民連合に返す、そして最終的に調印するというやり方でした。「まさに市民連合のみなさんと力をあわせながら、そして、野党間の政策協議を真剣におこなって、市民と野党の共通政策として調印されたという点も新しいところです」とのべました。

 そのうえで志位氏は「野党共闘を成功させるカギは二つです。一つは、こういう方向に日本を変えようという野党の共通の旗印を鮮明に掲げ、国民に政治を変える希望と展望を野党の側が示すことです。もう一つは、本気の共闘を実現して自民党を倒すという本気度が伝わることが大事で、この点でも党首会談で『最大限の協力』をやろうと確認したことは大事な前進の一歩だと思います。ただ、勝負はこれからです。いい合意ができましたので、これをスタート台にして必ずいい結果を出したい、必ず勝利を勝ち取りたいと決意をしているところです」とのべました。


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