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2019年5月26日(日)

「ごみはなかった」

「森友」疑惑 籠池元理事長が発言

会見と講演 首相夫妻とは二人三脚

 学校法人「森友学園」(大阪市)に国有地が格安で売却された疑惑で、同学園の籠池泰典元理事長=詐欺罪で逮捕、起訴=が24日夜、保釈から1年となるのを前に市民団体の主催で記者会見と講演を都内で行いました。この中で籠池元理事長は、財務省が国有地値引きの根拠としている地下3メートル以深のごみについて「なかった」と発言しました。


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(写真)売買交渉の経過について語る籠池元理事長(左)と妻の諄子氏=24日、都内

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(写真)森友学園が建設していた小学校=大阪府豊中市

 これまで籠池元理事長は地下3メートル以深のごみについて、「あるか、ないか分からない」としてきました。

 この国有地には、もともと地表近くにごみがあることが国の調査で分かっていました。2015年9月に、ごみの処分方法をめぐり財務省近畿財務局、国土交通省大阪航空局、建設業者、設計会社が会合を開催。会合の議事録によると、財務局はごみを国有地内に残す方向で処理するよう要請していました。籠池元理事長は会合に出席しておらず、この経過を「知らなかった」としています。

 16年3月に、小学校建設を受注した別の建設業者が、工事中にごみが出てきたことを学園側に報告。学園側と財務局が協議した結果、ごみが地下3メートル以深から出たとして、除去費用など約8億2千万円を値引きして売却しました。

 籠池元理事長は17年7月の逮捕後に、この議事録などの情報に接して、「除去しなければならないごみはなかった」ことを認識したと説明。除去する必要があることにしたのは財務省だとして「これが8億円値引きの根拠になったと思っている」と強調しました。

 学園が計画していた小学校の名誉校長だった安倍晋三首相夫人の昭恵氏についても言及しました。昭恵氏から100万円の寄付をうけたとされる問題では、「安倍晋三からの寄付です」といわれたと紹介。100万円の寄付は安倍夫妻と「一緒に学校を造ってきたというひとつの証拠だ」とのべました。

 昭恵氏が小学校建設をめぐって果たした役割については、「安倍首相とのパイプだった。昭恵氏自身も内閣総理大臣夫人として動ける立場だった」と説明。小学校の副読本について昭恵氏から「主人にも見せました。とてもいいものです。どうぞこれを使って素晴らしい国民をつくってください」という言葉がかえってきたことを紹介しました。

 国有地取引をめぐっては籠池元理事長の働きかけをうけ昭恵氏付の政府職員が財務省側に問い合わせをしていたことが判明しています。籠池元理事長は「(安倍首相夫妻と)二人三脚でやってきたという認識をもっている。安倍首相が“私も妻も関与していない”というのはまったく荒唐無稽だ」と強調しました。


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