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2019年5月4日(土)

きょうの潮流

 「おいしー、たのしー、うれしー」。その三つが人生最大のテーマだった物書きの金井奈津子さんは、政治に興味がなく憲法など見たこともなかったそうです▼きっかけは07年に成立した改憲のための「国民投票法」でした。うちの子が戦争に行くことになるのだろうか、中身を知らないまま投票し後悔したくない。みずから憲法を学ぶ形式の本も著し、いまでは安倍政権のすべての改憲に反対しています(『憲法についていま私が考えること』)▼前文にある理念や国民主権、基本的人権の尊重、平和主義の原則を理解している若者ほど憲法を身近に感じている―。日本財団が先月実施した17~19歳の意識調査からみえてきました。憲法が今の社会で機能していないとの声も▼憲法改正に関心があるという若者も多く、国会での改憲論議を8割近くが知り、投票があれば7割ほどが行きたいと答えています。一方で、全体の6割が憲法を身近に感じていないこともわかりました▼「みっともない憲法」と首相が改憲の先頭に立つ政権と、憲法を守り生かす市民と政党がぶつかり合うなかで開かれた今年の憲法集会。憲法のもつ先駆性や、それを骨抜きにしようとする改憲勢力のたくらみとともに、無関心な人たちに呼びかける大切さも語られました▼「おいしー、たのしー、うれしー」は平和で、意思に反することを強制されない自由と、権力者に物申す権利がなければ守れないという金井さん。「憲法はあなたと私のシアワセの素(もと)なのだから」と。


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