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2019年5月2日(木)

きょうの潮流

 改元に沸くなかで、平成の賃金が検証できないという記事が東京新聞の1面に載りました。政府が毎月勤労統計の集計で不正をしていた期間の資料を廃棄したからです▼不明とされているのは2004~11年の8年分。さらに算出方法を変えたことで数字が大幅にかさ上げされた18年については官邸の関与が疑われています。この問題は共産党の高橋千鶴子議員が「数字でウソをついた」と取り上げるなど、国会でも再三追及されてきました▼とくに公共性が高い基幹統計の不正は国民生活のさまざまな分野に影響しています。各種保険で過少に給付された人も多く、国民全体に被害が及んでいます。それだけの不祥事も、現政権のもとでは解明も改善も進みません▼平穏に過ごしたい、幸せにくらしたい。いま街には生きやすい世の中を願う声があふれています。しかし、新天皇が即位し令和を迎えたからといって、その思いが自然に実るわけではなく、人と平和を尊ばない不誠実な政治が変わることもないでしょう▼新緑まぶしい薫風のなか、1日各地のメーデーに大勢が集いました。安倍政治サヨナラ、8時間労働や賃上げ、人間らしい生活を掲げて。今年は90回の節目。手を携え、あすへの希望をもとめる長いたたかいは、多難な道を歩みながらも社会を前に推し進めてきました▼顧みれば、いつの時代も明るい幕開けを胸に抱き、厚い壁を突き破ってきた人類の歴史。それは雄弁に物語っています。人びとの運動なきところに変化もないと。


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