しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2019年4月25日(木)

きょうの潮流

 大型連休は、マイカー派ですか、鉄道派ですか。分厚い時刻表のなかで見慣れない代行バスの印が目にとまります▼西日本豪雨被害や九州北部水害など自然災害と原発事故・放射能汚染で不通になっている鉄路です。JR北海道の日高線、根室線、JR九州の日田彦山線など七つの路線に及びます。一日も早い復旧は被災地の復興に不可欠です▼路線の廃止も止まりません。2000年以降全国で41路線、895キロにも。国が鉄道路線の廃止を許可制から事前届け出制に規制を緩和し、拍車をかけました。路線廃止を放置しながら「地方創生」などという政治が許されるでしょうか。全国の鉄道網を維持するために許可制に戻し、国が乗り出すことが不可欠です▼鉄路が分割・民営化されてもJR各社は“国民の足”を守ることを第一の使命にしたはず。国民の共有資産である旧国鉄の土地をもうけの手段にし、鉄道事業をおろそかにする姿勢は、公共交通を担う資格が問われます▼大事なのは国民の「交通権」を保障する視点。「だれでも、いつでも、どこへでも安全で安く移動できる」権利です。マイカー派の主力だった団塊の世代も70歳をこえます。実際、運転免許の返納件数は42万件をこえ年々急増しています。だれもが、「買い物難民」や「通院難民」といわれる移動困難者になりえます▼いつでも、どこでも、安く利用できる交通インフラの整備を。地域再生のためのライフラインとして、公共交通の位置づけを根本的に考え直す時です。


pageup