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2019年4月22日(月)

きょうの潮流

 「日本のアジア侵略と植民地支配の蛮行の生々しい証言」。韓国で翻訳・出版された『戦争の真実―証言が示す改憲勢力の歴史偽造』(赤旗編集局編)を、同国のメディアが紹介しています▼あの侵略戦争を戦前から告発してきた日本共産党の機関紙「赤旗」。言論や表現の自由が圧殺された暗黒の時代にあっても、日本に支配された朝鮮半島の人々との連帯を貫いてきました▼今年は、朝鮮半島の各地でわきあがった「三・一独立運動」から100年の節目です。当時、日本の新聞のほとんどは政府や軍部の発表をもとに暴徒、暴民と敵視。それは後に、関東大震災直後の朝鮮人虐殺につながっていきます▼「あれだけの暴動があってもなお少しも覚醒の色を示さないのは、いかに良心の麻痺(まひ)の深甚なるかを想像すべきである」。大正デモクラシーに影響を与えた思想家の吉野作造は新聞や雑誌の論調を痛烈に批判しました▼いま三・一運動の企画展を開いている新宿の高麗博物館。そこで講演した韓国独立運動史研究家のユン・ソヨンさんは、運動の引き金となった朝鮮人留学生の日本での行動を吉野らが支援したことに言及。民主制を定着させることに独立運動の精神があったと▼隣国の歴史には私たちの国の姿も映されています。徴用工問題をはじめ、戦前の反省もせずに批判ばかりの異様な報道は現在もくり返されています。歴史の真実と向き合いながら手を携えて声をあげつづけることが、いかに大切か。歴史の偽りを許さないためにも。


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