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2019年4月19日(金)

アイヌ民族への同化政策

紙氏「政府は謝罪を」

新法案は可決

参院国交委

写真

(写真)質問する紙智子議員=18日、参院国交委

 日本共産党の紙智子議員は18日の参院国土交通委員会で、アイヌ新法案について、アイヌ民族への謝罪もなく議論が進んだと指摘し、「先住民族の権利に関する国連宣言」が認める諸権利を盛り込むよう求めました。

 紙氏は、同化政策について「厳粛に受け止める」としか言わない政府に対し、「明治以降の歴代日本政府がアイヌの権利を侵害し、土地、生活、自然を破壊したことを反省し、謝罪すべきだ」と強調。国連宣言に反対したオーストラリアやカナダの政府でも、その後謝罪しているとして、「なぜ日本政府は謝罪しないのか」と迫りました。

 石井啓一国交相は答弁に立たず、橋本元秀アイヌ総合政策室長は「意見交換では『未来志向で』との意見が強かった」と政府の姿勢を正当化しました。

 紙氏は、同法案の目的に「国連宣言を踏まえ」と明記すべきだと主張。研究と称してアイヌの遺骨が盗掘・保管されている問題で、「遺骨を取り戻す運動は先住民族の権利の中核をなす」との有識者の指摘を紹介し、国連宣言が認める権利だとして同法案に盛り込まなかったことを批判しました。

 さらに、付則の5年後の見直し規定に触れ「5年を待たずアイヌの声を反映させ、見直すべきだ」と求めました。同法案は、同日、日本維新の会を除く各会派の賛成多数で可決しました。


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