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2019年4月11日(木)

国も原発支援検討か

経団連新提言 笠井氏対応ただす

衆院経済産業委

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(写真)質問する笠井亮議員=10日、衆院経産委

 日本共産党の笠井亮議員は10日、衆院経済産業委員会で、経団連が8日発表したエネルギー政策の新提言が老朽原発の運転延長や原発事業者への支援措置の創設で原発温存を狙っているとして、政府の対応をただしました。

 新提言は、原発の運転期間から新規制基準適合性審査に伴う運転停止期間を差し引く「カウントストップ」の導入で、現行の最大60年をさらに延長する検討を求めています。

 笠井氏は、自民党の原子力規制特別委員会が昨年6月の提言で、原子力規制委に原発事業者との「カウントストップ」の技術的議論を求めたと指摘。更田豊志規制委員長も、同委委員と原子力規制庁幹部が昨年8月に電力数社と意見交換したと認めました。

 笠井氏は、原発新増設もうたう新提言が、原発投資には「事業の予見可能性の確保が重要」だと強調していると指摘。経産省総合資源エネルギー調査会原子力小委員会(2014年8月21日)が英国エネルギー・気候変動省幹部を招き、廃炉費用を含む電力の「基準価格」が市場価格を上回った場合の差額を消費者に負担させる「CfD制度」について聴取していたことも示し、経産省も原発事業者への支援措置を検討してきたのではないかと追及しました。

 小委員会での議論はあくまで勉強のためだと強弁する世耕弘成経産相に笠井氏は、政府が使用済み燃料再処理や廃炉の費用を電気料金に転嫁できるようにした事実も示し、「今後も支援措置の導入は絶対にないと断言できるか」と迫ると、世耕氏は「現時点で検討している事実はない」と繰り返し、将来の導入は否定しませんでした。


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