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2019年2月19日(火)

生きる希望ほしい

大気汚染公害 医療費助成訴え

調停申し立て患者ら会見

 公害等調整委員会に申し立てた大気汚染公害患者らは18日、環境省で記者会見し、公害医療費救済制度の早期の実現を訴えました。


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(写真)環境省で記者会見する患者、弁護士ら(中央)=18日、東京都千代田区

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(写真)環境省前で大気汚染の被害者救済を訴える人たち=18日、東京都千代田区

 全国公害患者の会連合会代表委員の角田隼人さん(72)は「ぜんそくで苦しみ、生活でも苦しむ。高齢化、両方は耐えられません。誰が助けるかは国や加害企業でしょう。病院に行かないとぜんそくは治まりません。医療費が生活に押しかかります。短期的に制度を作る必要があります」。

 大気汚染公害全国調停団の石川牧子団長(62)はぜんそくを発症して40年。主治医には「治ることはない」と言われました。発症15年ぐらいは発作のたびに入院。かつては発作が治まらないと死んでしまうほどひどいものでした。石川さんは「40年間、医療費の重さを背負ってきました。発作が起きても、ぎりぎりまで受診しないこともありました。医療費の支払いができなくなったときは『死ぬ』しかないんだと思っていました」。一時、東京都に医療費助成制度ができ助成を受け、自分に適切な治療を受けられるようになりました。

 石川さんは「医療費助成制度があれば患者の人生は変わる。この先、生きていこうと希望が持てる。家族に迷惑をかけることなく、入院ができる安心感がもてます。国が医療費助成制度をつくり自治体も加われば、広く多くの患者が救済されます」と力を込めます。

 横浜市の宮国英夫さん(70)は、沖縄県出身。名古屋市で大学生だったときに発病。「ぜーぜー」と200メートル以上歩けませんでした。川崎市で働きました。息が吸えない。どんな状態で倒れたか分からないときも。背中を壁につけたまま寝ていました。ぜんそくがばれると仕事は首になるので隠していました。「最近、小児ぜんそくが増えている。あの死ぬ思いを子どもたちにはさせたくない」と救済制度の早期の実現を訴えました。


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