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2019年1月16日(水)

軽井沢バス事故3年

遺族ら現場に献花

「もう起こさせない」息子との約束

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(写真)祈りの碑に手を合わせる田原寛さんの両親=15日、長野県軽井沢町

 長野県軽井沢町で乗客13人と乗員2人が死亡、26人が重軽傷を負ったスキーツアーバス転落事故は15日で3年を迎えました。事故現場では、犠牲者の家族や友人ら多くの人が花を手向け、手を合わせ追悼しました。

 事故現場には、遺族でつくる「1・15サクラソウの会」が昨年5月、「祈りの碑」を建立しました。

 15日午後、事故で犠牲となった首都大学東京2年の田原寛さん=当時(19)=の両親が現場に訪れました。

 会の代表で、父の田原義則さん(53)は「告別式の時、息子に約束した。二度とこんな悲惨な事故は起きてほしくない。起こさないような世の中にしていきたいと。それから3年間、遺族、遺族会でやってきたことをかみしめながら黙とうした」と思いを新たにしていました。

 長野県警は2017年に、バスを運行していた「イーエスピー」(東京都羽村市)の社長らを業務上過失致死傷の容疑で長野地検に書類送検しています。

 田原さんは「何としても起訴してほしい。なぜ事故が起きたのか、はっきりさせないと息子たちの死が報われないので、安全管理、運行管理でなぜ法令を守れなかったのか、洗いざらい言ってほしい。それが再発防止につながる」と述べました。

 毎年、この日に現場を訪れている千葉県の貸し切りバス会社社長、富田篤史さん(52)は「事業者として、こんな悲惨な事故を忘れないことと、繰り返さないと決意を新たにするために来ています」と語りました。

(矢野昌弘)


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