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2019年1月16日(水)

日本の命運分ける一大政治戦 “安倍政治サヨナラ選挙”に

選挙戦でこそ法則的党活動の発展を

全国都道府県委員長・地区委員長会議開く

志位委員長が報告

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(写真)志位和夫委員長の報告を聞く全国都道府県委員長・地区委員長会議の参加者=15日、党本部

 日本共産党は15日、党本部で全国都道府県委員長・地区委員長会議を開きました。(1)目前に迫った統一地方選、引き続く参院選―歴史的な連続選挙での勝利に向けた意思統一(2)第27回党大会で開催を確認した「『支部が主役』の党づくりを学びあう『組織活動の全国交流会』としてもこの会議を位置づけ成功させる」―ことを目的にしたものです。会期は16日までの2日間で、都道府県・地区委員長が一堂に会した会議は12年ぶり。志位和夫委員長が、常任幹部会を代表し、連続選挙の歴史的意義、国政の熱い焦点と日本共産党の立場、統一地方選での政治論戦、いかにして勝利の道を切り開くかについて報告しました。討論では25人が発言し、「支部が主役」の党づくりについて活発な交流を行い、勝利への決意を固め合いました。

 「今年の連続選挙は、日本の命運を分けるたたかいになる」と連続選挙の歴史的意義を強調した志位氏は、安倍政権の強権政治、ウソと隠ぺいの政治がいよいよ極まっていると指摘。それが安倍政権の破たんの証明であると同時に、「この暴走を許すなら、日本の政治・社会に取り返しのつかない災いをもたらすことになる」と強く警告。安倍晋三首相の最大の野望が、憲法9条を改定し、「戦争する国」へと改造することにあるとし、「新しい軍国主義とファシズムへの国家改造の野望にほかならない。歴史逆行の暴走を絶対に許してはならない」と呼びかけました。

 参院選が「野党にとってチャンスの選挙」だとし、「全国32の1人区での『本気の共闘』が実現すれば、力関係の大変動を引き起こすことは可能だ」と強調。同時に、「比例を軸」に共産党躍進をかちとることが、大変動を起こすもう一つのカギだとし、「一大政治戦を元気いっぱいたたかいぬき、“安倍政治サヨナラ選挙”にしよう」と訴えました。

 統一地方選は、「住民福祉の機関」という自治体本来の役割を取り戻し、安倍自公政権に地方から審判を下す選挙だと強調。共産党の前進・躍進は、福祉と暮らしを守るかけがえのないよりどころを大きくし、参院選での党躍進にとって決定的に重要であり、共闘を成功させる最大の力ともなると述べました。

 党旗びらきで提起した四つの争点について、(1)消費税10%への大増税に対する「異議あり」の声が広がり、「火だるま」状態になっている(2)大軍拡、安倍9条改憲に矛盾と致命的弱点がある(3)沖縄への連帯のたたかいが発展し、安倍政権の側が追い詰められている(4)国際的にも国内的にも原発はもはやビジネスとして成り立たない―ことを鋭く告発。「四つの争点のどれをとっても、安倍政治は、深刻な矛盾が噴き出し、破たんに陥っていることが特徴だ。矛盾と破たんの焦点をしっかりとつかみ、攻めに攻める論戦にとりくもう」と訴えました。

 直面する問題で、一致点にもとづくたたかいの先頭に立つとともに、「党綱領の示す日本改革の展望を大いに語り広げ、党の積極的支持者を大いに増やそう」と呼びかけました。

 志位氏は、外交の大きな焦点として、(1)日ロ領土問題(2)北東アジアの平和構築、朝鮮半島からの徴用工問題―について、道理ある解決の方向を示し、党として知恵と力を尽くす決意を表明しました。

 連続選挙をいかにたたかうか。志位氏は、「二つの構え」を一体的に貫くことが大事だとして、(1)統一地方選は、現有議席も既得の陣地ではない「きびしさ」を直視しつつ、「チャンス」を攻勢的かつ手堅く生かすという立場を貫く(2)参院選は、「統一地方選が終わってから」という「段階論」に陥らず、「比例を軸」に躍進を一貫して追求する上で、5中総の結語で述べた四つの「試金石」で実際の活動をたえず自己検討してとりくむ―ことを呼びかけました。

 志位氏は、統一地方選の政治論戦で、「国政での党の値打ちを大きく語ることと一体に、地方政治での党の値打ちを押し出すことが重要だ」とし、いくつかの留意点を述べました。

 統一地方選の最大争点は、「国言いなりに福祉と暮らしを切り捨てるか、暮らしを守る『防波堤』になるか」にあるとズバリ。国が主導して、国民健康保険では、一般会計から国保会計への繰り入れの解消、多くの市町村での国保料(税)値上げが大問題になっていると告発。介護では保険料値上げや保険外し、保育では公的責任の放棄、「質の低下」が重大問題になっているとし、一方で、不要不急の大型開発やカジノ誘致合戦などが続いていると指摘しました。

 また、住民の要求実現のための財源問題として、大型開発の無駄遣いをやめることに加え、自治体の貯金である基金―「ため込み金」が増え、2017年度は23・8兆円にのぼることを紹介。基金を適切に使えば住民要求は十分に実現できることも、重視してほしいと述べました。

 さらに、政党対決構図として「自民・公明対日本共産党」を打ち出す意義を強調。「国政でも、地方政治でも、自民・公明の政治ときっぱり対決を貫いているのは共産党だ」という打ち出しが、すっきりした説得力ある訴えとなると述べました。

 日本共産党地方議員(団)が、住民とともに政治を動かし、安倍暴走政治に草の根から立ち向かう共同を真剣に追求しているとし、豊かな値打ちをあますところなく伝えようと呼びかけました。

 志位氏は、1、2月に勝利に必要な土台をつくり、本番に向けて広げに広げることが勝利のために絶対に必要だと述べました。

 統一地方選が参院選の前哨戦として特別の意義をもち、党派間のたたかいはかつてなく激烈だと指摘。「統一地方選挙必勝作戦」―(1)3月1日を「投票日」にみたてて選挙勝利に必要な草の根での宣伝・組織活動をやりきる(2)参院選を「前回比3割増」の党勢を築いてたたかうことを展望し、中間目標として、全ての都道府県、地区委員会、支部が3月1日までに前回参院選時の回復・突破をやりきる。統一地方選挙をたたかう党組織は、前回統一地方選時を回復・突破する―という大仕事が、勝利に必要不可欠だと訴えました。

 「いかにして勝利の道を切り開くか」と述べた志位氏は、選挙戦の中でこそ、法則的な党活動を探求・発展させることが大切だと力説。その上で、全国315の全ての地区委員長から寄せられたアンケートへの回答が、困難を打開するカギがどこにあるかを教えてくれるとして、順不同に7点述べました。

 第1は、地区委員長の構えが党組織の全体を励ましていることです。

 第2は、党員拡大を根幹にすえ、党員拡大を突破口にして困難を打開していることです。

 第3は、地区役員の指導力量を高める努力を払っていることです。

 第4は、「楽しく元気の出る支部会議」を軸に「支部が主役」の活動が新たに探求・開拓されていることです。

 第5は、労働者、青年・学生の中での新しい前進の可能性に働きかけていることです。

 第6は、連続選挙をたたかう体制強化のため、潜在的な力の総結集に本気でとりくんでいることです。

 第7は、財政的基盤を強めながら、選挙をたたかう努力を強めることです。

 志位氏は、「地区委員長のみなさんが、山のような苦労・困難と格闘しながら、不屈に奮闘していることに胸が熱くなった。同時に、『苦しいときもあるがやりがいが多い』仕事であることも、多くのアンケートから実感をもって読み取ることができた」と述べ、「日本の命運を分ける連続選挙で、何としても連続勝利をかちとろう」と呼びかけました。


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