しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2018年12月11日(火)

きょうの潮流

 いつの間にか政府が国民の生活に値札をつけて外国や企業に売り渡す。水や土、森や海、農や種、食や福祉、教育や医療、労働者まで―。安全や命にかかわるものが差し出されていく▼堤未果さんの新著『日本が売られる』は築いてきた国のかたちが売国政治によって壊される現状を豊富な例で告発しています。次々に売られていく大切なもの。その激流のなかで私たちが本当に立ち向かうべきものとは何かと▼臨時国会が閉幕しました。外国人労働者の拡大、沿岸漁業への企業参入、水道の民営化。いずれも営みを大きく左右し、国の今後にかかわる重要法案を安倍政権は審議することまで拒んで強行しました。国民への説明を投げ捨てて▼国会の空洞化はこの政権がいかに国民をないがしろにしているかをあらわにしました。もはや民主主義国家としての体を成さない状態までおとしめたことに志位委員長はアベ政治の破たん、財界べったりの害悪ここに極まれりと▼浜の漁民の労苦を涙ながらに訴える、命まで奪われる外国人実習生の過酷な労働実態を突き付ける。日程ありきでしゃにむに押し通す与党に対し、野党は共闘して事実と現場の声をぶつけ、まともな論議を最後まで求めました▼堤さんは「今だけカネだけ自分だけ」の暴走に反撃する世界の動きをあげ、売られたものは国民の力で取り返せと呼びかけます。安倍政権の打倒にも欠かせない三つの力があります。暴挙を忘れない、たたかうことをあきらめない、手を携えて団結する。


pageup