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2018年12月7日(金)

基地強化危険増す 岩国 米軍機接触・墜落

空中給油訓練 何度も事故

 米海兵隊岩国基地(山口県岩国市)配備のFA18D戦闘攻撃機とKC130J空中給油機が空中給油訓練中に接触・墜落した事故は、6日午前1時42分ごろ発生しました。米軍は日米が合意した滑走路の運用時間(午前6時半~午後11時)以外の深夜に訓練を実施していました。空中給油は危険な訓練で、これまでも事故を繰り返しています。

 (佐藤つよし)


 空中給油は、大きさや最高速度・巡航速度が異なる航空機が同じ速度で飛行しながら、空中でパイプをつなぎ燃料を補給します。高度な技術が必要な危険な作業です。米海兵隊のKC130Jのマニュアルによると夜間は、暗視ゴーグルを使用する視界の限られた、より危険な作業となります。米海兵隊のFA18の操縦士は、昼間、夜間それぞれ年間1・3時間以上の空中給油訓練が義務づけられています。

 FA18は空中給油中の墜落事故を何回も起こしています。1999年1月20日には今回と同様、高知県沖の太平洋上で空中給油訓練中に、1機が同型機と接触し墜落。海外でも、2015年7月にイギリスで空中給油に失敗した米海兵隊のFA18Cが墜落し操縦士1人が死亡しました。

 米海軍は04~09会計年度に発生した航空機の一部や物体、破片が外部から衝突し機体が損傷した小型機の事故70件を分析。32件はFA18で、うち8件が空中給油中でした。

 在日米海軍・海兵隊のFA18は墜落事故に限っても、1989年6月以降、今回を除き5件起こしています。

 岩国基地には常駐の飛行隊13機、米本土から展開する飛行隊10~12機のFA18が配備されています。昨年、F35Bステルス戦闘機16機が新たに常駐配備になり、今年4月にはFA18を含む米海軍の空母艦載機60機が厚木基地(神奈川県)から移駐を完了しました。米軍が岩国基地をアジア最大の戦闘攻撃機の拠点として強化をすすめていることが、事故を起こした危険な訓練を激化させています。


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