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2018年12月2日(日)

視覚障害で配転 無効

最高裁決定で確定 岡山短大の准教授

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(写真)会見する山口さん=11月30日、岡山市

 岡山短期大学(岡山県倉敷市)の山口雪子准教授(53)が視覚障害を理由にした事務職への配転命令の無効確認などを求めていた訴訟で、最高裁第3小法廷(林景一裁判長)が短大側の上告を棄却する決定をしたことが11月30日、わかりました。配転を無効とし、山口さんの訴えを認めた一、二審の判決が確定しました。決定は27日付。山口さんらが岡山市で記者会見し、明らかにしました。

 山口さんは2016年3月、授業中に菓子を食べていた学生を注意しなかったことなどを理由に事務職への配転を命じられました。

 控訴審判決は職務変更と研究室退室の命令は権利乱用で無効とし、慰謝料の支払いを命令。山口さんの授業遂行能力が他の教員と比べても劣っていないと認め、視覚障害で生じる問題は補佐員の補助で解決すべきだとしていました。

 山口さんは30日の会見で、提訴した当時を「学生には『問題から目を背けてはいけない』と教えてきたので、泣き寝入りすることは学生たちにうそをついたことになると自分に言い聞かせた」と振り返り、「これまで担当していた科目の授業に戻り、短大には視覚支援のアシスタントを求めたい」と話しました。

 水谷賢弁護士は「裁判に勝って教壇に立てないのは不合理。交渉を重ねたい」と述べました。


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