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2018年11月29日(木)

きょうの潮流

 赤旗編集局が入るビルのすぐ近くにカレー屋がオープンしました。店名は「東京ハラルデリ&カレー」。国際色が豊かな上智大学で学食を運営している所と姉妹店だといいます▼「ハラル」とは、イスラム法で許されるものやことを指します。イスラム教の人たちが安心して口にできるうえに、無添加の食材を使っているのがこの店の特徴だとか。案内には、利用を機にムスリム文化にも触れてほしいとあります▼日本でも増え続ける在留外国人。その数はいまや総人口の2%に達し、多様な人びとや文化との共生は社会の根本に横たわる課題になっています。それは世界各地で国の土台を揺さぶるとともに、社会の成熟度を映す物差しにも▼国の姿や将来に大きくかかわる外国人労働者の受け入れ。それを拡大する法案を、まともな審議なしで自民や公明、維新が採決を強行し衆院を通過させました。委員会での審議はわずか17時間、中身を政府に白紙委任したままで▼国民の多くが拙速な成立に反対しているのに、財界からの要求や首相の外遊日程にあわせる問答無用のやり方。異なる意見には一切耳を貸さず、議論さえも必要ないという政権の独善ぶりを露骨に表しています▼奴隷のように扱われている外国人実習生の実態。彼らが苦悩や憤りを抱えたままでは国家百年の計を誤ります。イスラムではハラルの逆で許されないことを「ハラム」と。共生や共存とは正反対の安倍政権。日本だけでなく、世界にとってもハラムな存在というべきか。


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