2018年10月30日(火)
伊江島の着陸帯拡張
米軍 訓練激化の恐れ 地元懸念
|
米軍伊江島補助飛行場(沖縄県伊江村)で2016年8月に始まった、強襲揚陸艦の甲板を模した着陸帯=LHDデッキの拡張工事が、29日までにほぼ完成していることが分かりました。すでに使用しているMV22オスプレイをはじめ、本土配備のCV22オスプレイやF35Bステルス戦闘機が使用する見込みです。
計画は、LHDデッキの関連施設を含め全長429メートルあるものを867メートルへと2倍に拡張するもの。工事の状況は、市民有志「沖縄ドローンプロジェクト」が撮影し判明しました。F35の激しいジェット噴射に耐えるため、新たに白い耐熱特殊コンクリートで舗装された部分もあります。
工事関係者は「99%完成。来月、米軍の検査を終える」と語りました。
拡張強化計画は「直接のジェット噴射、ヘリの気流に耐えるため」で「恒久的な施設」だと米国防総省2015会計年度予算計画に記されています。拡張強化工事をしなければ「F35のジェット噴射に耐えられない」とも触れられています。
15年に日本共産党の名嘉實村議が入手した工事概要図には、CV22とF35の駐機場が図示されています。
島袋秀幸村長は「正式な情報はまだない。今後の運用等の情報提供を防衛局に求めている。これ以上の基地負担を増大させないよう対応していきたい」と語りました。
中止へ本気で
|
日本共産党の名嘉實村議の話 MV22オスプレイの訓練が始まり、すでに異常分娩(ぶんべん)や早産で子牛や母牛が死んでいます。LHDデッキでの訓練は強襲揚陸艦を模した甲板にタッチ・アンド・ゴーを繰り返すもの。今以上に訓練が激しくなるに違いありません。
畜産農家等の生業(なりわい)はもちろん、高齢者や子ども、住民に精神的・肉体的影響が出てくることが懸念されます。
訓練内容を自治体に明らかにするよう、日本政府は米軍に要求すべきです。伊江村も、LHDデッキを使用した訓練の中止を求める姿勢を本気で強く打ち出す必要があります。