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2018年10月29日(月)

フロリダ州知事選

サンダース派大接戦

共和党てこ入れ検討も

 【ゲインズビル(米フロリダ州)=池田晋】米中間選挙(11月6日)まで残り10日を切る中、大統領選で毎回勝敗の鍵を握る注目州となる南部フロリダ州の知事選は、サンダース上院議員の支援も受ける民主党候補と、トランプ大統領「公認」の共和党候補の激戦となっています。民主党が勝利すれば20年ぶりで、同州初のアフリカ系知事の誕生。共和党にとっては2016年大統領選で勝利した重要州での手痛い敗北となります。


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(写真)フロリダ大学で学生らに投票を呼びかけるギラム知事候補(民主党)=26日、フロリダ州ゲインズビル(池田晋撮影)

 「民主主義の何たるかを示そう」―。同州ゲインズビルにあるフロリダ大学で26日、期日前投票を呼びかける集会で、民主党のギラム候補(現タラハシー市長)が活動家顔負けのコールで訴えます。講義を抜けて集まった学生ら約500人が「これ(私たちの声)が民主主義の姿だ!」と応じました。

 集会で目を引くのは、最低賃金の引き上げや、銃規制の強化を求める市民運動のTシャツを着こんだ非白人層の女性や若者たち。ギラム氏を熱烈に支持しているのは、こうした従来は投票に行かないといわれてきた層の人たちです。

 掲げる政策は▽医療保険の拡大▽最低賃金・教員給与の引き上げ▽銃規制強化▽州法人税引き上げ―などで、さまざまな市民運動の要求を反映。移民・気候変動問題で、トランプ大統領との対決姿勢も鮮明にしています。

 一方、共和党のデサンティス候補(前下院議員)はトランプ氏の熱烈な支持者。人種差別を含意する言葉を使ってアフリカ系のギラム氏に投票しないよう呼びかけ、非難を浴びてきました。

 ギラム氏に期日前投票したセレスト・デイルさん(20)は、「こんなに多くの学生が選挙に関わり、活気があるのは本当にすごいし、めったにないこと」と声を弾ませました。ギラム氏について「普通の人たちのためにたたかうところが大好き。特権でなく権利として、すべての人へ医療保険を保障することが大事」と語りました。

 構内でデサンティス氏への支持を訴えていたローガン・ウォレンさん(18)は、人口第3位の同州で民主党が勝てば、好調な経済が「困難に直面する」と説明。「州の選挙だが、大統領選や周辺の州の政治にも影響を与える」と話しました。

 米政治専門紙ポリティコ(電子版)によると、トランプ共和党政権は同州の知事選、上院選の苦戦を受け、20年のトランプ氏自身の再選が遠のきかねないとして、最終盤の「救援策」を検討。トランプ氏や複数の閣僚が現地入りする可能性が模索されています。


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