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2018年10月28日(日)

きょうの潮流

 性的少数者の権利保護を訴えてきた米歌手のレディー・ガガさんがツイッターで警告を発していました。「リーダーシップが無知によって動かされている」。心と体の性が一致しないトランスジェンダーをめぐりトランプ政権が検討中の措置についてです▼米メディアによると同政権は連邦法上の性別に関する定義を厳格化し、出生時の性からの変更を認めない方向で調整しています。トランスジェンダーの存在を否定する動きです。トランプ大統領は「真剣に検討中だ」と報道を認めました▼米国で自らをトランスジェンダーだと考える人は推定140万人。「トランスジェンダーの人々を抹殺してはならない」。性の多様性についての大統領の無知を批判する抗議行動が急速に広がっています▼米国ではオバマ前政権のもと国民の運動を受けて性的少数者の権利保護が進みました。2015年には同性婚を禁じた州法を連邦最高裁が憲法違反と判断。「すべての国民が平等に扱われるとき、われわれはより自由になる」。当時のオバマ氏の演説です▼トランプ氏の狙いは目前の中間選挙をにらんで保守層へ働き掛けることだとされます。しかし今は多くの国で性的少数者の権利を守る努力が始まっている時代です。トランプ氏の姿勢は世界の潮流に真っ向から逆行します▼社会を分断し、戦争の原因にもなってきた無知や偏見。レディー・ガガさんは力を込めて呼び掛けています。「政府を教育するために力を合わせて声を上げなければならない」


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