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2018年10月10日(水)

主張

安倍改憲政権始動

9条破壊の加速は許されない

 安倍晋三首相の自民党総裁3選後の党人事と内閣改造で異常な改憲シフト(布陣)を敷いた、第4次安倍改造政権の危険な本質が早くもあらわになっています。安倍首相は臨時国会に自民党の改憲案を提示する考えを明らかにしました。改憲シフトの一人、萩生田光一自民党幹事長代行は「ボールを蹴って初めてさまざまなフォーメーション(陣形)が生まれる」とあくまでも前のめりです。安倍氏が狙う、9条に自衛隊を明記するなどの「安倍改憲」の強行が国民に支持されていないことは改造後の世論調査にも示されています。9条改憲の加速は許されません。

異常な「改憲シフト」

 安倍氏は総裁選にあたって、「秋の臨時国会に自民党の改憲案を提出する」「(来年の参院選前に改憲の国民投票を行うとの)考え方は全く同じだ」「(総裁任期の)3年で改憲にチャレンジする」―などと公言してきました。改造政権は、自民党の改憲案を取りまとめる改憲推進本部長に安倍氏側近の下村博文元文部科学相、党議決定する総務会長に安倍氏に近い加藤勝信前厚生労働相を起用するなど、異常な改憲シフトです。自民党四役の一人、選対委員長に首相の盟友、甘利明氏を復権させて起用したのも、来年の統一地方選挙や参院選とともに、改憲案が発議された後の国民投票をにらんだものという見方があります。

 安倍首相らは改造後、臨時国会への自民党案の「提出」を憲法審査会での「説明」「提示」と言い直していますが、改憲案の与党内での事前協議を断っている公明党の顔を立てただけで、改憲推進の姿勢は全く変わりません。

 安倍氏は昨年の憲法記念日の「読売」インタビューや改憲派集会へのメッセージで、憲法9条に自衛隊を書き込む、憲法に「緊急事態条項」を創設する―など4項目の明文改憲を持ち出しました。首相の提案は自民党の改憲推進本部で改憲案のたたき台素案まで作られましたが、正式決定はできず、改憲案を発議し、国民投票に提案する衆参両院の憲法審査会では審議もされていません。そこで改造政権で下村氏や加藤氏らを起用し、まず自民党案を決定しようというのが安倍氏の狙いです。

 安倍氏が改憲に執念を燃やし、繰り返し党内をたきつけても、自民党としての正式決定もできず、国会での審議も進まなかったのは、「森友」問題や「加計」問題などで追い詰められてきたのに加え、国民の多数が改憲を支持していないからです。改造後のマスメディアの世論調査でも、改憲案の国会発議を急ぐべきかという質問に「急ぐ必要はない」が65%を占めます(「毎日」8日付)。公明党が事前協議に乗らず、自民党総裁選でも安倍氏を批判した石破茂元幹事長が、党員票で45%を占めたのもそうした世論の反映です。

安倍政権の即時退陣を

 もともと憲法9条を廃止し、「国防軍」などを明記するとしていた安倍氏が、9条を残し、「9条の2」として自衛隊を書き込むなどと言い出したのも、国民の反対が強かったためです。しかしどんなにごまかそうとも、憲法に自衛隊を書き込めば9条は空文化し、無制限の武力行使に道を開きます。

 9条改憲の一切のたくらみを阻止するため、安倍政権そのものを退陣に追い込むことが重要です。


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