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2018年9月22日(土)

『新潮45』の杉田氏擁護特集

社内から批判、作家も

「差別を野放しするな」

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 月刊誌『新潮45』が最新刊10月号で、「そんなにおかしいか『杉田水脈(みお)』論文」を特集し、再びLGBT(性的少数者)を攻撃しています。自民党の杉田水脈衆院議員は8月号で、LGBTカップルは子どもをつくらないから「生産性がない」「そこに税金を投入することが果たしていいのか」と主張、批判を浴びました。10月号の杉田擁護特集に対しては新潮社内からも「怒り」がもれ、作家らから批判の声が上がっています。

 同社社員の一人は「個人的には、はらわたが煮えくり返っているとしか言いようがない」と話し、別の社員は「編集部員が、作家さんからの抗議を受けて苦労しています。個人的には、最初の杉田論文もよくありませんでしたが、今月号の小川栄太郎さんの寄稿はひどすぎる。明らかな論理のすり替えです」と語ります。

 文芸評論家・小川栄太郎氏は10月号への寄稿で、「生きづらさ」という点でLGBTと痴漢を同列視し、「彼らの触る権利を社会は保障すべきではないのか。触られる女のショックを思えというか」と述べています。

 ネットでは、新潮社のツイッター公式アカウントの一つ「新潮社出版部文芸」が話題になっています。創立者の言葉「良心に背く出版は、殺されてもせぬ事」を投稿し、特集に批判的な作家などのコメントをリツイート(拡散)しています。

 同社宣伝部は取材に対して、「このツイッターアカウントは会社が公認したもの。会社側が投稿を規制することはありません。今回の件で、いわゆる“犯人捜し”はしていません」とコメントしています。

 作家の星野智幸さんは、ツイッターに「差別の宣伝媒体を、会社として野放しにするべきではない」と投稿。本紙に「作家やライターは、立ち上がった新潮社の社員に『がんばれー』と声援を送るだけでなく、自分たち自身も批判の声をもっとあげてほしい」と話します。

 作家の笙野(しょうの)頼子さんは小川氏の寄稿について、「被害者の人間性や性の尊厳を、卑怯(ひきょう)犯罪になぞらえておとしめる低劣な暴論。そもそも新潮社は密室か? 刊行物は独り言か? 報道は偏向させているくせに。痴漢だけ自由とは。編集長更迭!」と本紙に語りました。

「常識を逸脱」 社長が文書発表

 新潮社は21日、佐藤隆信代表取締役社長の名前で「『新潮45』2018年10月号特別企画について」という文書を発表しました。

 「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」と題する企画の「ある部分に関しては…あまりに常識を逸脱した偏見と認識不足に満ちた表現が見受けられました」とし、「今後とも、差別的な表現には十分に配慮する所存です」としています。


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