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2018年9月22日(土)

大激戦・大接戦の沖縄知事選

新基地阻止 デニー候補に大義

安倍政権 異様なテコ入れ

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(写真)訴えるデニー候補=20日、沖縄県名護市

 名護市辺野古の米軍新基地建設阻止が最大争点の沖縄県知事選(30日投票)。史上かつてない大激戦・大接戦となり、勝敗を大きく左右する2回目の3連休を迎えます。

 翁長雄志知事の遺志を継ぎ、「どのようなことがあっても辺野古の新基地は阻止する」―。「オール沖縄」の玉城デニー候補の訴えは有権者の心をつかみ、支持を広げて急速に追い上げています。地元紙の世論調査でも、辺野古新基地反対、辺野古埋め立て承認撤回の支持はいずれも約7割。デニー候補に大義があるのは明らかです。

 一方、安倍政権にとっては総裁選直後の政権運営の試金石となります。新基地推進派の佐喜真淳候補=自民、公明、維新、希望推薦=の勝利に政権の命運をかけ、力を総動員しています。

 その象徴が、菅義偉官房長官の3度におよぶ沖縄入りです。一地方選のために政権首脳がこれだけテコ入れするのは異例中の異例です。20日夜、那覇市内で開かれた日本維新の会沖縄県総支部の会合で、菅氏はこうあいさつしました。

 「(維新の)下地幹郎代議士から2、3日前に電話がかかってきた。維新の本気度、迫力のある誘いだったので、二つ返事で『出席する』と。明日(21日)は、9時から閣議があるが、30分間はこの場にいられると思い、喜んでやってきた」。維新票を固めるため、ここまでやるのです。

 さらに、22日には小池百合子東京都知事、23日には自民党の小泉進次郎筆頭副幹事長が沖縄入り。小泉氏は2度目で、最終盤に3度目の投入の可能性も指摘されています。浮動票狙いであることは明らかです。

 自民党関係者は言います。「安倍政権にとって、総裁選に勝ってもここで負ければ大変なことになる。(10月)1日の内閣改造も腰折れとなり、政権へのダメージは計り知れない。国政選挙並みか、それ以上の位置づけで総力を投入する」

 政治学者の五十嵐仁氏はこう指摘します。「総裁選で3選された直後、日米安保という国政の根幹にかかわる選挙で負ければ、安倍政権にとって大打撃となります。総裁選の票の出方からして、党内でも暗雲が出始めており、沖縄県知事選の結果次第では『終わりの始まり』になる可能性もあります」

 デニー陣営は22日午後、勝利の流れをつかむ一大決起の場として、那覇市内で「うまんちゅ1万人大集会」を開催します。


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